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 ゜┗━┛         2006年12月02日号 通巻 206号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰です。

 それでは早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第18回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第36回
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◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第18回    作:流河 晶
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「──危ない!」
 テッドが叫ぶ。
 数十分後、足がもつれて少女のゴーレムは転倒し、すかさず鎧の男が段平を
振り上げたのだ。
「──きゃああああっ!」
 鋭い刃(やいば)がついに少女を捉え、華奢(きゃしゃ)な肩にざっくりと食い
込んだと見るや、すさまじい勢いで血がしぶいた。

「──血!?」
「どうしてゴーレムが血を!?」
 テッドだけでなく、スミスまで、自分でも気づかぬうちに声を上げていた。

 驚愕(きょうがく)していたのは、闘技場を埋め尽くす大観衆も同様だった。
「おじいちゃん……痛い、痛いよ、助けて、おじいちゃん……助けて……」
 異様な静けさの中、少女は血があふれ出る傷口を押さえ、決してやっては
来ない、助けを求め続ける。

 そんな少女を、何の感情もこもらない眼差しで見下ろしていた男のゴーレム
は、彼女の髪を手荒くつかんで引きずり倒し、そして次の瞬間、頭部に剣を
突き立てていた。
「──ぎゃっ!」

「わっ、何てことを!」
 再びテッドが叫ぶ。
「もう勝負は付いているというのに!」
 スミスもつい声が荒くなっていた。

「痛い、痛いよ──!」
 少女は頭を抱えて転げ回り、かわいい顔もきれいな金髪も、見る見る血に
まみれていく。
「ココデハナイ……」
 男は無表情にそう言い、暴れる少女を押さえつけると、今度は、わずかに
隆起を始めている胸に剣を食い込ませた。
「ぎゃあああ!」
 またもおびただしい出血。同時に開口部から素焼きの心臓が顔を覗かせ、
刻み込まれたシェムが光り輝く。

「ココカ」
「いや──っ!」
 少女の抵抗も意に介さず、ゴーレム剣士は慣れた仕草で剣を振り上げた。
「わあっ、やめろ!」
「くそ、何てことを!」
 テッドとスミスはとっさに観客席から飛び降り、彼女を助けようと走り出し
ていた。
 間に合ったところで、彼らに触れることさえできないということは、頭では
分かっていたのだが。


 ついに心臓を打ち砕かれ、動かなくなった少女。
 その眼から一筋、透明な液体が流れ出て、胸にぽっかり開いた穴から流出
した液体と混じり合い、地面に赤黒い水溜まりを作っていく。
 直後、勝者が剣を高々と差し上げて勝どきを上げると、息を詰めて経緯を
見守っていた大観衆の口から、一斉にため息が漏れ、それはやがて大きな
どよめきへと、取って代わられていった。

「……キ、キャップ……」
「ああ、まったく、……どう言えばいいのだろうな……」
 スミスとテッドは荒い息のまま競技場の中央に立ち尽くし、蒼白な顔を見合
わせていた。

「愚かな人間共」
 いつの間にかそばまで来ていたオラムの、深い沼の色を湛えた瞳は冷ややか
で、口調は吐き捨てるようだった。
「オラム……ホントにこんなことがあったのか?」
 テッドは尋ねた。
「最初に言ったろう、お前達がどう思おうと、真実だ。
 これが、おのれらの息の根を止めることになろうとは思いもしなかったの
だろう。奴らは、この新しい刺激に飛びついたのだ、人間のように血を流す
ゴーレムという……」
「……と、飛びついた……こんな残酷なことに……?」
 かすれ声でつぶやき、テッドは頭を振った。

「それでは、あの老人は……こういうゴーレムを創り続けたのか……。
 ……こんな惨(むご)いことが続くと分かっていて?」
 船長の言葉にオラムはうなずいたが、その表情は、先ほどとは打って変わっ
て悲痛だった。
「ああ、そうだ。
 だがそれは、深遠なお考えがあってのことだったのだ……造物主セネクス様
の……」
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初心者の方がブログを作成する上で、
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市民講座の文章教室に通う中高年が増えている。
だが、いざ「作品」を読んでみると、なんと退屈きわまりないことか。
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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第36回  作:神光寺かをり
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「どうせ私は鈍うございますから」
 拗ねた口ぶりのエル・クレールに
「いや、姫若さまは綺麗なお心でいてくれなくては困るンでね。それがお前サ
マの良いところなンでだ。汚れごとはぜんぶ俺サマに任せておきゃぁいい」
 これはブライトの本心でもあった。
「そうやって、いつまでも私を子供扱いするのですか?」
「そうやっていつまでも子供扱いするンですよ。でなきゃこっちの立場が危う
い……。このところ剣術の稽古も真剣でやるのが恐ろしいくらい、お前サマは
成長していらっしゃるから」
 これも本心だった。
 エル・クレールが反論の言葉を探している間に、ブライトは話題を元に戻す
ことに努める。
「封印の紋章は多分本物。これは姫若さまも同意見」
 彼がちらりと視線を送ると、不機嫌に唇を尖らせたエル・クレールは小さく
頷きを返す。
「……まさかあんた、俺が外見を見ただけで納得する素直な人間だとは思っちゃ
いないだろう?」
 指先を切った革手袋を嵌めた大きな右手が、マイヤーの鼻先へ突き出した。
「ついさっきまで、ちょびっとだけ『そうだと良いな』と期待してたんですが
ねぇ」
 戯作者は渋々その掌の上に羊皮紙を乗せた。
 右手は水平に半円を描いて動き、エル・クレールの目の前で止まった。
「この俺がガップの殿様の筆跡を知っているとは、思いたくもありませんでね」
 ブライトは自分の手と、そこに乗っている「穢らわしいもの」から顔を背け、
言う。
 羊皮紙の束を受け取ったエル・クレールはその表面に目を落とした。
 古い写本の表面を削り、なめし直したもだった。
 よく見ると大きさはまちまちだ。材料となった動物の種類も複数あるらしく、
肌触りも少しずつ違っている。
 一冊の書物をばらしたものではないことは明らかだった。おそらくは、新し
い書き手が入手した時には、すでに本の体裁を保っていない、数冊の書物の残
骸だったのだろう。
 それを「保存の必要がある書き付け」として再利用したに違いない。
『長期に保存するつもりがなければ、羊皮紙ではなく紙を使うはず』
 エル・クレールは刻まれた鵞ペンの跡を目で追った。
 マイヤーが言ったとおり、文章の断片や単語、数字などが、走り書きにされ
ている。
 その筆跡は「クレール姫宛の手紙」に書かれた文字とは違っていた。
 それは幼い姪が読むことを考え、ことさら丁寧に、一文字ずつ書き付けたも
のであったから、当然ではある。
 しかし、父の手文庫の中にそっと仕舞われていた私信の中には、急ぎ書き送っ
たものも含まれていた。
 強い筆圧で、且つ素早く書かれた筆記体の手紙は、幼子宛の大きな文字とは
印象が違い、いたずらな姫君は大いに驚いたものだった。
「おそらく皇弟殿下の筆跡でしょう。殿下は急いで書かれるた文字には、進む
につれて右上がりになる癖と、縦の線を極端に短く書かれる癖がおありでした
から……ああ、ちょうどここや、それからこのあたりの文字が良く特徴が出て
いてわかりやすい……」
 彼女は羊皮紙の何カ所かを指で指し示した。マイヤーは細い指先をじっと覗
き込んで
「いやあ、若様がフレキ殿下と文通なさっていたとは」
 少々的外れなことを言いつつ、盛んに頷いて見せる。
 一方ブライトはそっぽを向いたまま、
「ふん……」
 少々不機嫌に鼻を鳴らし、エル・クレールの手から皮紙の束を乱暴に取り上
げた。
 マイヤーは当然それが自分の所に戻ってくるものと思い、両の手をブライト
の前に差し出した。が、予想は外れた。
 ブライトはそれを己の両手でしっかりと掴んだのだ。それでいて、汚らしい
ものを眺めるように眉間にしわを寄ている。
 黄檗色の目玉は、先ほどエル・クレールが指し示した「特徴が出ている」と
いう箇所を睨み付けていた。
 やがて小さく舌打ちすると、彼は皮の束をエル・クレールの手の中に押し戻
した。
 あっけにとられるマイヤーに対して、彼は
「字は殿様のものだってのは間違いなさそうだ。ただし、中身をよぉく読んで
見ねぇことには、あんたの芝居が殿様の原作にどの程度忠実かが解らんよ」
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