☆  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  ☆
゜。┏┫☆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人主婦と創作☆┣┓。゜
★ ┃┗┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┛┃ ★
 ゜┗━┛         2006年10月28日号 通巻 201号 ┗━┛゜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰です。

 それでは早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★文芸同人「主婦と創作」ではあなたの作品のご投稿をお待ちしています。
投稿は専用メールフォームで。(http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html)
投稿に際しては投稿規約(http://mm.9no1.gozaru.jp/03.html)必読です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
┌───☆│電||子||書||籍||掲||載||無||料|☆───┐
│    └─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘    │
│      詳しくはこちら → http://www.digbook.jp       │
└────────────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇本日の目次…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第13回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第31回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇メールマガジン・HP紹介
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★Edge Design Works.
  軽くて初心者にも簡単に使えるFLASHムービーをはじめ、
  ボタンや背景、必要なWEB素材(ホームページ素材)がセットになった
  フリーのHP素材集の一括ダウンロードが可能です。
  人気のコラムや日記はお笑い好きの方にも。
>>http://home.att.ne.jp/lemon/cool/

★メールマガジン【詩の小箱】
  みなさま、こんにちは。
  メールマガジン【詩の小箱】では、解説とエッセイを添えて、
  著名詩人の詩をお届けします。
  週末のひとときを詩とともに。心あたたまる時間となりますように。
  ご登録はこちらから・・・http://www.mag2.com/m/0000170877.html
  発行者サイトはこちらです・・・・http://www.chisato7.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第13回    作:流河 晶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「私が見えるか」
「お、お前は……!?」
 スミスが意識を取り戻したとき、目の前に、さっきまでガラスの棺に横たわ
っていた男が立っていた。
 藍(あい)色のローブに身を包み、若く見えるものの、深い色を湛(たた)えた
瞳がその印象を裏切っている。

「あ……こ、ここはどこだ!?」
 彼の横でテッドも正気づき、飛び起きた。
「私の名はオラム。ここは私の心の中だ」
 こともなげに、男は言ってのける。
「!? ──心の中だって!?」
 テッドは叫び、周囲を見回した。

 二人は、さっきまでいたのとはまるで違う場所にいた。
 天井からはいくつもシャンデリアが下がり、壁には金の額縁に入れられた
大きな絵画が飾られて、左右にたくさんある窓の両脇には、裾に金の房が
ついたカーテンが、細やかな細工で編まれた紐でまとめられている。
 かつては煌(きら)びやかな大広間だったのだろうが、今はそのすべてが、
古色蒼然(こしょくそうぜん)とし、くすんで見えた。
 その中央、作り付けの大きな暖炉を背に、髪に太陽の輝きを宿した男は、
値踏みするように彼らを見つめていた。

「あ……あれ? 俺、なんで宇宙服(スペーススーツ)着てないんだよ!?」
 そのときテッドが、自分の体を触りながら大声を上げた。
「む……? なぜ息ができるんだ……?」
 スミスも面食らっていた。
 母星とは言え、人間が呼吸できるほどの酸素は今はないこの惑星で、宇宙服
は必要不可欠なはずだった。
 それがいつの間にか消えてしまって、彼らは宇宙船の中で着ているジャージ
どころか、N.B.での普段着姿になっていた。

「ここはイメージの世界なのだ、宇宙服など必要ない、わかるだろう?」
 男は深緑色の瞳で諭(さと)すように言ったが、テッドはうろたえ、船長を
振り返った。
「……イメージの世界……? 何言ってるんだろ、こいつ。
 一体、何がどうなってるんですか、キャップ」
「落ち着け、テッド。少し静かにしていてくれ、確かめたいことがある」
「はあ」

 額に手を当てて眼をつぶり、しばしスミスは、心を研ぎ澄ませてみた。
 何があろうと、まず冷静になれ。
 それが彼の信条であり、実際、心を落ち着けることで、必ず道は開けてきた
のだった。
 それにまた、彼は以前、こうしたテレパシーによる交感も体験したことが
あった。 
 彼は深く息をつくと、眼を開けた。
「……この感じは、やはりテレパシーか。
 イメージを直接、我々の脳に送ってきているのだな」

 謎の男は眉を上げた。
「……この星が、なぜこうなったか知りたがったのは、お前の方だろう?」
「いや、すまん。我々は、こういう意思の伝達方法には、それほど慣れては
いないんだ」
「そうだったか。だが口で話すより、この方が短時間で、より明確に伝わるの
だがな……」
「なるほど、たしかにそうだろうな。
 構わない、続けてくれ……ああ、自己紹介がまだだった、俺はフォルティス・

ナーハフォルガー・スミス、こっちはテッド・ラクトンだ」

「……フォルティス・ナーハフォルガー……スミス?」
 金髪の男は不思議そうに繰り返した。
「……? 俺の名前がどうかしたのか?」
 聞き返すと、男は首を振った。
「いや、何でもない。私も改めて名乗ろう。オラム・ドゥクスだ。

 この星では"ゴーレム"と呼ばれる種族になる。
 話す前に一つ聞きたい。お前達は、どんな用でこの星に来たのだ?」

「俺達は、母星……」
「──待て、それは俺から話そう」
 言いかけた新米クルーをさえぎり、スミスはすばやく目配せをして見せる。
 相手の正体も判明しないうちに本当のことを言ってしまうと、何か不都合が

あるかも知れないと、彼は思ったのだ。

「………?」
 眼を白黒するテッドをしりめに、スミスは話し始めた。
「実は、母星に帰還する途中で宇宙船のエンジンが不調になり、この星に緊急
着陸したのだ。
 部品を調達できないかと方々探しているうち、地下への階段を見つけたので、
降りてきてみたのだよ」
 ここでテッドは、ようやく船長の意図(いと)を理解し、うなずいた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
★ 月の土地 好評発売中 ★

ユニークで夢のあるギフトとしても好評の「月の土地」
米国ルナエンバシー社が世界に向けて販売しているもので、
現在世界で約200万人、日本でも約10万人の方が、
月の土地のオーナーとなっています。

1エーカー(約1200坪)2,700円でお求め易い
のもさることながら、発行される権利書への日付表記の
サービスなどがあって、記念日ギフトに最適と、多くの
方々に喜ばれています。

  記載される日付は、申込日を基点に過去半年・未来半年
  の中から自由に選べます。

満月の日、夜空を眺めるのが楽しくなる、
そんなサプライズ商品です。

http://af1.mag2.com/m/af/0000007481/001/s00000000623001/012
┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第31回  作:神光寺かをり
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「いやね、今のネタもだいぶん古びて来たので、すっぱり切り捨ててお終いに
しようと思ってたところでして。それには次のハナシが必要だった訳ですが。
……まったく若様との出会いは、芝居の女神のお導きに違いない」
 必要な文字を書き付け終わったらしい彼は、紙の束を丸めて無造作に袂へ押
し込むと、揉み手をしながら再度エル・クレールへの接近を試みた。
 マイヤー=マイヨールとてそれほどの莫迦者ではない。己の行く手が再び
「巨躯の下男」に阻まれるであろうし、「姫のような若様」が自分と視線を合
わそうともしてくれないだろうことは分かり切っている。
 今度は勢いよく駆け寄ったりはしない。慎重に歩幅の狭い足取りで、ゆっく
りと近づく。
 彼の予想通り、ブライトは彼の行く手を阻んだ。
 しかし、エルの行動は彼の予想とは反していた。
 彼女はブライトの背後から出てきた。
 視線はマイヤーの目に注がれている。
 マイヤーの面に愉悦の笑みが一瞬浮かび、すぐに消えた。
 エルは唇を挽き結び、鋭い眼差しでマイヤーを睨んでいる。
「私めは、なんぞ若様のご不興をかうようなことを申したかい?」
 彼はエルにではなくブライトに問うた。
「さぁて。姫若さまはガップの殿様のことが大好きだそうだから。多分、あんた
が殿様名義のお芝居を『切り捨てる』と言ったのがお気に召さないんだろうよ。
当然、あんたが殿様の名を騙ったこともだがね」
 ブライトは後頭部をガリガリと掻いた。
 これは「反吐が出るほど嫌いな連中」のことを脳の片隅に思い浮かべただけ
でも起きる頭痛発作を誤魔化し、和らげ、忘れるための癖だったが、マイヤー
はそれを知らない。
 彼はただ、『この男も不機嫌だ』と感じたに過ぎない。
 それは間違っていない。
 ブライトはエル・クレールがあくまでもヨルムンガント・フレキのイニシャル
に拘泥していることが不満であり、且つ、それに立腹している自分の偏狭さが
腹立たしくてならないのだ。
 そういった細かい心情など、マイヤーの知ったことではない。
 大体、この大柄な男に細やかな神経があるということ自体が、彼の思慮の外
側にある。
 マイヤーから見れば、普段から主人に振り回されているらしい忠義な下僕は、
箱入りで気難しげな田舎貴族よりも、ずっと御しやすかろう存在だった。
『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ。此奴の不機嫌を何とかすれば、巡り巡って
若様のお目をこっちに向けることも、あるいはできる』
 愛想良い笑顔がブライトに向けられる。
「そりゃ、言い様は悪かったけれどもね。それにお宅の若様は誤解してなさる。
私はフレキ様の騙りなんぞしてやしないよ」
「ほう、この期に及んでまだ本物と言い通す気かね? それとも勅使に向かって
切ってみせた大見得の方が嘘だったとも?」
 小柄なマイヤーの上に覆い被さるようにしてブライトが言う。
 エルにはそれが酷く滑稽なしぐさに見えた。
「全部が全部本物って訳じゃない。それはしかたないことで。
 芝居にするには脚色ってやつが必要なんだ。だから私は大分手を加えてる。
 なにしろ私が殿下のところから貰ってきたのは、プロットみたいな走り書き
だけだったからね」
 マイヤーは「貰って」という単語をことさら強調して言った。
 皇弟から直接手渡されたかのごとき言いぶりに、エル・クレールは驚いて目
を丸く見開き、ブライトはいぶかしんで瞼を半分閉じた。
 睨まれたマイヤーは、
「ああ、これは内緒の話。どうかご内密に、ご内密に」
 いかにも白々しく慌てて、己の唇に人差し指を一本立ててあてがって見せた。
 その芝居ぶりを見て、ブライトは「偽物」との確信を抱いた。
「イイ度胸だよ。どうしようもない阿呆め」
 呆れもしたし、感心もした。
 かぶりを振る彼を見て、味方に付けた、と思ったのだろう。マイヤーは心中で
『此奴は私を嫌っちゃいない』
 にやりと笑った。
 ところがブライトは、不満げに彼を見上げるエルに、
「姫若さま、この野郎の言うことを真に受けちゃぁなりませんぜ。何しろ人生
全部がお芝居の野郎だ。どこからどこまでが本当で、どこから先が嘘っぱちな
のか、本人にすら解らなくなってやがる」
 強い口調で言った。
「大方はそうであろうと思ってはおりましたけれども……」
 エルはため息を吐いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━[PR]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本を書くhito・honを出す人―みんなはじめは新人だった!!
編集の学校 文章の学校 出版社: 雷鳥社 (2006/09)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844134558/9no1gozarujp-22
作家、エッセイスト、絵本作家、ライター…12名の著者インタビュー。
本の出し方は、実にさまざま。最初の1冊をどうやって出したのか、
「はじめての1冊ものがたり」をお届けします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[PR]━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
    ◆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◆
発行人:銀凰恵 URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
お問合用メールフォーム:http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html
このメールマガジンに掲載されている文章を無断で転用・転載することは、
                  著作権法により禁止されております。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
このメールマガジンは、以下のメルマガスタンドを利用して発行しています。
まぐまぐ   http://www.mag2.com/m/0000093007.htm
メルマガ天国 http://melten.com/m/10992.html
めろんぱんhttp://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=004900
マガジンライフhttp://mg7.com/cgi-bin/hp.cgi?id=12791
                     登録・解除は上記アドレスで。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
{magclick}
━━[PR]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本最大級の無料カウンター
http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=10BZJ7+325AS2+14A0+614CZ
━━[PR]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━