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 ゜┗━┛         2006年10月14日号 通巻 199号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰@てんてこ舞い です。

 早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第11回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第29回
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◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第11回    作:流河 晶
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 それから、半時間ほどが経(た)った頃だった。
「──お、これは」
「わ、何だよ、このドア……?」
 油断なく気を配りながら、階段周りを探っていた二人は、息を呑(の)んだ。
 今まで戦いの跡も生々しく、破壊された部分ばかりを見てきた彼らの視界に、
巨大な純白の扉が姿を現したのだ。
 すぐさま二人は、扉とその周辺の入念な調査に取り掛かかる。

「……どうですか? キャップ。
 俺には、まっさらの新品みたいに見えるんですが」
 スミスは首を振った。
「まさか。だが新品とまでは行かなくとも、これは戦いが終わった後、作られ
たもののようだな。
 見ろ、隣接する壁は煤(すす)け、破壊されているのに、この扉は無傷だし、
まったく汚れてもいない」

「じゃ、じゃあ、戦争を生き延びた人間がいたってことですよね!?」
 飛び立つようなテッドの勢いに、スミスの顔に苦笑が浮かぶ。
「人間とは限らないぞ、ヤツら…“空(から)人形”とでも呼ぶか、あいつら
かもしれない」
「どっちでもいいですよ、さっそく中を調べてみましょう!」

 ドアに取り付こうとするクルーを、船長は抑えた。
「ちょっと待て。その前に班長達に事の次第を連絡しておこう。
 ──各班長に告ぐ、こちらはスミス船長だ。階段を北に半時間ほど行った
ところで不審な扉を発見。これからテッドと共に、内部の調査に当たる」

 班長達の了解の返事を耳にしながら、スミスはクルーに示した。
「どうやらこれが取っ手らしいな。開くかどうか分からないが、とりあえず
やってみよう。
 テッド、そっちを頼む」
「はい」

 彼らは扉にある二つのくぼみ、それぞれに手をかけた。
「行くぞ、せーの!」
「せいやっ!」
 力を込めて左右に引く。

 扉はきしるような音を立て、数センチ動いたものの、どうやってもそれ以上
は開かない。
「……むう、手動でこれ以上は無理だな」
「じゃあ壊しましょう、キャップ! どっか〜んと!」
 テッドがそう口に出すと、船長はあきれ返った顔をした。

「何を言ってるんだ、テッド。この奥には、先祖の貴重な遺産があるかも知れ
ないんだぞ、扉を破壊して中身も壊れたりしたらどうする気だ。
 それに、不用意に衝撃を加えたりしたら……二千年も前の都市だ、どんな
影響が出るか。下手をすれば、天井全部が一斉に崩落する危険もあるぞ。
 ──まったく。よく考えてから物を言え」
「す、すみません……」
 新米クルーは頭を下げた。

「まあいい。ここから何か見えないか……」
 スミスは隙間に投光器を当ててみたが、狭すぎて内部の様子は窺(うかが)え
ない。
「……駄目だ、分からんな。……いや、待てよ、こいつが……」
 振り返った彼の視線の先には、二人の後を静かについて来ていた銀色の姿が
あった。

「着陸船の第四班、こちらは船長だ。聞こえるか」
「はい、キャップ。こちら第四班」
「俺の現在位置が分かるな? 地下階段を降り切ったところから、北へ一、五
キロくらいのところだ」
「はい、確認しました」

「よし、そこに、予備の探査ロボットを寄越(よこ)してくれ。
 さっきの通信の通り、不審な扉を見つけたのだが、人力では開かない。
 偉大な祖先の遺産だ、なるべく傷つけずに中を確かめたい」
「了解。すぐにロボットを向かわせます、少々お待ちください」
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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第29回  作:神光寺かをり
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 笑い声に混じって、複数の娘達が騒ぎ立てているのも聞こえてくる。
「あの方、なんてすてきなお声なのかしら」
「でもあんなに可愛らしい童顔よ」
「体もあんなに細くて」
「それなのにシルヴィーを苦もなく抱いて」
「ずいぶんお強い」
「ああ、きっと人の姿をした刀剣の妖精よ」
「だとしたら御髪はきっと本物の白金に違いないわ」
 等と言うことを口々にまくし立てている。
 現実的でない意見までもが漏れてくることに、エルは驚きもしたし、呆れもした。
 息を吐いて、改めて目の前の娘たちを見、訊ねる。
「どこかこの人を横にさせてあげる場所は?」
 娘らはそろって小屋の通用口を指し示した。
 同時に、見計らったかのごときタイミングの良さで、布を垂らしただけの出
入り口が大きく開いた。
 件の「のぞき穴」から様子をうかがっていた娘達が開けたものだ。当然、彼
女たちはその入り口に集合している。
 その様は、群雀が羽ばたきながら騒いでいるのに似ていた。声も仕草もせわ
しなく、騒がしく、しかし可愛らしい。
 ブライトが大きく腕を振り、
「ウチの姫若さまが病人抱えて通るンだ。あんたら、ちっとは静かにして、
そこを空けねぇか」
 少々乱暴に娘達をかき分けて進む。すぐ後ろを、エル・クレールがついて行く。
 たどり着いた先は大部屋の楽屋らしき空間だった。明かりのない、ほの暗い
空間には、白粉と樟脳と埃と汗の混じったむせかえる匂いが充満している。
 空間の端の小さな鏡台の前に、薄縁が一枚引かれていた。
 エルは皆から「シルヴィー」と呼ばれた踊り子をそこに寝かせると、すぐに
彼女の側から離れた。
 手桶と蒸留酒の瓶を携えた年長の、これも女性の団員がとんできて、彼女の
衣裳の襟元を開き始めたからだった。
 手当の様子をのぞき込むブライトの右の耳たぶをぐいと引き、彼女は元来た
通用口に戻ろうとした。
「全くウチの姫若さまと来たら、オレが元よりよその娘っ子に気を取られるよ
うな不義者じゃねぇってのを、いつまで経っても信じくれないと来てやがるから」
 おどけた調子で言いながらも鼻の下を伸ばしているブライトの耳たぶを、
いっそう強くつねりあげ、エルは
「下心のあるなしではありません。エチケットの問題です」
 唇を小さく尖らせる。
「ほんに可愛い焼き餅焼きだねぇ」
 ブライトはフフンと、少しばかり下品に鼻で笑ったが、耳たぶをつまむ白い
指を払いもせず、通用口とは逆の方向顔を向けた。
 すなわち、芝居小屋のさらに奥、舞台のある方向だ。
 舞台袖と楽屋をつなぐ、貧相なドアが大きく開いてい、暗く四角い空間に、
人影が一つ立っていた。
「ほうれ、姫若さま。あそこに大口たたきの戯作者様がご推参ですぜ」
 ブライトの顎が指す先に、確かにマイヤー=マイヨールがいた。腕を組み、
足を踏み、踊り子達が騒ぎ立てている様子を、不機嫌に睥睨している。
 しばらく無言で娘達をにらんでいたが、誰一人として彼の存在に気付かない
のにしびれを切らし、やがて大声で怒鳴りつけた。
「ぎゃぁぎゃあ喚いている暇があったら、少しでも稽古をしやがれ、この尻軽
どもが! この掘っ立て小屋を建ててある所場代だってロハじゃねぇし、テメェ
らの糞を捨てるにも手数を取られるときてやがるんだ。瞬きする間だって無駄
にしてみろ、タダじゃおかねぇぞ、この阿婆擦れめらが!」
 先ほどの飲み屋での人当たりのよい口ぶりとは一転して、口汚くののしる。
 娘達の嬌声が一瞬にして止んだ。
 彼女たちはいそいそと自分に与えられた小さなスペースに舞い戻り、体を縮
めて化粧直しをしたり、衣裳の埃を払ったりし始めた。
 ブライトはくつくつと笑った。
「下種《ゲス》野郎のお里が知れるってもんだ」
 声を出して笑うのはどうやらこらえているが、肩は大きく揺れている。
 エル・クレールは柳眉をひそめた。
 よほど
『あなたの普段の言葉遣いと、どこが違うというのですか』
 と言ってやりたかったが、止めた。
 代わりに呆れと嫌みをため息で表してやろうかと思いはしたが、有閑貴族の
たむろうサロンよりも数倍白粉臭いこの場の空気を、そのために余計に吸うこ
とが躊躇《ためら》われて、それも止めた。
 ただ眉根を寄せて、肩を落とし、首を振る。
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