☆  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  ☆
゜。┏┫☆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人主婦と創作☆┣┓。゜
★ ┃┗┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┛┃ ★
 ゜┗━┛         2006年10月07日号 通巻 198号 ┗━┛゜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰@てんてこ舞い です。

 早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★文芸同人「主婦と創作」ではあなたの作品のご投稿をお待ちしています。
投稿は専用メールフォームで。(http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html)
投稿に際しては投稿規約(http://mm.9no1.gozaru.jp/03.html)必読です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
┌───☆│電||子||書||籍||掲||載||無||料|☆───┐
│    └─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘    │
│      詳しくはこちら → http://www.digbook.jp       │
└────────────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇本日の目次…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第10回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第28回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇メールマガジン・HP紹介
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★読者からおもしろい!と言ってもらうためのライトノベル作法研究
  ライトノベルを書くのが好きな、あなた。
  どうせなら、もっと上達して自分のファンを作ってみたいと思いませんか?
  このメルマガで小説作法を学べば、その夢が実現されます!
  小説作法の紹介と、投稿小説への感想・アドバイスで構成された
  ラノベ研究メルマガ。ご登録は、いますぐこちらから
>>http://melten.com/osusume/?m=18501&u=10992

★「ゆめ★yumeファイト!通信」
  あなたの周りのステキな情報、とっておきの情報お待ちしています〜〜
  懸賞・ビジネス・おすすめレシピ・ショップなどなどご紹介いたします。
>>http://www.magachan.com/maginfo.php?id=481&fid=56

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第10回    作:流河 晶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「こ──これは!」
「なんてすごいメガロポリス(巨大都市)だ!」
「ついにやりましたね、キャップ!」
「ホントにすごいや! これが、俺達の先祖が作った地下都市なんだ!」
「そうだな、見事だ……!」

 航海日誌には、厳しい意見を書いた船長だったが、半日の悪戦苦闘の後、
投光器の光に照らし出された壮大な建造物群を前にして、クルー達と共に
驚嘆(きょうたん)の声を上げていた。

「……これだけの都市だ、まだどこかに生き残った人間がいるかも知れません
よね。生命反応は?」
 テッドの問いかけに、計器を凝視していたクルーの一人が顔を上げ、首を
振った。
「駄目だ。残念だが、やはり生き残りはいない」
「そっか……」
 新米クルーは肩を落とした。

「これらすべてに灯(ひ)が入っているところは壮観だったろうが、今は、メガ
ロポリスと言うより、ネクロポリス(死者の都市)と呼んだ方がいいようだな、
テッド……」
 船長の言葉通り、彼らの使う投光器以外には灯り一つなく、すべてが深い闇
に没して静まり返り、侵入者達の足音と声だけが、広大な空間に虚しく響き
渡っているだけだった。

「……あーあ、どこもかしも、めちゃめちゃに壊れてるな……。
……やっぱり母星では、人類は滅んでしまったってわけか……」
 テッドは悲しげに息をついた。
「気を落とすな、初めからわかっていたことだ」
 慰(なぐさ)め顔で、スミスが彼の肩に手を置いたとき、ジェベル・クレイブ
が、あるものを指し示した。
「──あ、ご覧ください、キャップ。ここにもありますよ、例のものが」

 それに眼にしたスミスは、端正(たんせい)な顔をしかめた。
 投光器の眩い光の輪に照らし出されたのは、焼け焦げた床のそこかしこに
散らばっている、やはり焼けたり、壊れた人型だった。
 一見すると人間と見紛う、アンドロイドの骸(むくろ)。

「ここにもか。外の数より多いくらいだが、何なんだろうな、こいつらは」
 船長は手近な残骸にかがみ込み、中を覗く。
 想像した通り、内部は空洞だった。
「……やはりか」

「空っぽですね、やっぱり。
 こいつらが戦闘用だとしたら、こんな精巧に……顔の細部まで人間そっくり
に作る必要はないと思うんですがねぇ……?
 アンドロイドと言うよりも、まるで等身大の着せ替え人形のような……」
 ジェベルは改めて頭をひねっていた。

「ううむ……奇妙だな、まったく。
 ……母星では、ロボットの体内部品は、有機物で作られていたのかも知れ
ないが……」
「ですが、それではかえってメンテが面倒なのでは?」
「それもそうか……まあ、これからの調査で何か分かるだろう」
 スミスは立ち上がった。

「──よし、どうやら、ここを基点として放射状に六本、回廊が伸びている
ようだな。各班二手に分かれて、第二班は一番左とその隣り、第三班は左から
三、四番目、第六班は右の二本の回廊を進んでみてくれ。
 俺とテッドは、この階段を確保するため、ここに残る。危険だと感じたら
すぐ引き返すこと、いいな。全員、気を引き締めてかかれ!
 ──以上だ!」
「了解!」
 全クルーが一斉に散開する。

「さあ、テッド、ぼやぼやするな。彼らを待っている間、俺達はこの階段の
周りを当たるぞ」
 船長は新米クルーを促した。
「はい、キャップ!」
 待機しているだけかと落胆しかけていたテッドは、すぐさま元気を取り戻し、
作業にかかる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━[PR]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本を書くhito・honを出す人
編集の学校 文章の学校 出版社: 雷鳥社 (2006/09)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844134558/ohimesamaclub-22
本を出したいと思ったらまずは何をすればよいのか、
考えられるあらゆる方法が1冊にまとめられています。
作家、エッセイスト、絵本作家、ライター…12名の著者インタビュー。
本の出し方は、実にさまざまです。
これを読めば、自分に合った出し方が見つかるかもしれません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[PR]━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第27回  作:神光寺かをり
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 端役の踊り子たちは、小道具の上に射していた残照が、大きな人影に遮られ
たことに腹を立て、声を荒げる。
「誰さ! そんなところに突っ立たれたら、手元が暗くなる! こっちはやら
なくても良い手直しまで押しつけられてるんだ。邪魔するんじゃないよ! こ
の木偶の坊め!」
 他の団員がやってきたのだと思ったのだろう。少々口汚く言い、眉をつり上
げて振り仰いだ。
 そこに立っていたのは、くたびれた旅姿の、見たこともない大男だった。
 後ろには小娘を抱きかかえた誰かが立っているが、逆光の西日の中にあって、
二人とも顔かたちがはっきりしない。
 彼女たちは、さながら盗賊に出会ったかのごとく、弾けるように修繕中の小
道具を投げ出し、二人肩を寄せ合って抱き合って震え出した。
 そのうち一人が、後ろの人物が抱えているのが自分たちの仲間であることに
気付いた。
「このサンピン、シルヴィに何したのよぅ!」
 おそるおそるではあるが、良く響く大声だった。
 芝居小屋の中にもこの声が通ったと見える。
 常設の劇場などない場所で公演する旅回りがかける巨大なテントは、だいぶ
んくたびれた綿布で覆われているのみであるから、外の声もそのまま内側に聞
こえているのだろう。
 何人かが、天幕の裾をそっとめくって様子をうかがう。
 頭を突き出し、あるいは顔の半分だけを覗かせるその団員達は、ことごとく
女性だった。
 その内の一人が目玉を覗かせた天幕の裂け目は、ちょうど外の娘たちが言う
ところの「サンピン」の真横にあたった。
 赤みを帯び始めた陽光の影響を受けなかったその娘が、
「きゃぁ」
 嬌声を上げた。
 中の者の大半がその「裂け目」に群がったのが、外に立つ「サンピン」……
エル・クレールとブライトにもすぐに知れた。
 天幕のその一点だけがふくれ上がり、ぼろ布の表面に手や顔の型が浮かんだ
り引いたりしている。
 エルには何事が起きたのかさっぱり解らない。
 きょとんとした彼女の耳元でブライトが、笑いをこらえて
「姫若さまの毒気の中毒患者が、ざっと10人は増えましたぜ」
 下男の振りの口調のまま言う。
「私は……」
 不機嫌と困惑をはき出そうとする彼女に、ブライトは口調を普段に戻し、小
声でささやいた。
「おまえさんという人間が悪ってンじゃぁねえよ。あいつらは、奇麗な者が綺
麗な者を抱いているってぇ『絵』に中てられてるのさ。そういう、普通の暮ら
しン中では滅多にない、どっちかってぇと廃退的な匂いのする光景って奴が、
あの中にいるような若い娘達の好みなだけさね」
 エル・クレールは小さく頭を振った。
「理解しかねます」
 彼女にとって今の状況は、単に「若党が気を失った娘を運んでいるだけのこ
と」だった。
 男さながらに育てられたエル・クレールが年相応の若い娘の感覚を持ち合わ
せていないのか、そうでなければ
『こいつは自分のことを「女好きのする美形だ」と自覚していない』
 ブライトは苦笑いした。
 二人の即席小道具係は、二人抱き合ったまま、そっと立ち上がり、西日の中
に目を細めてじっと来訪者の影をにらみつけた。
 彼女たちはある種の安堵を得ていた。
 小屋の中の仲間達は、争ってその影の顔を見ようとしている。それはつまり、
目の前の影が……少なくとも顔立ちに関して言えば……恐ろしい者ではなさそ
うだいうことを意味している。
「シルヴィは、どうしたのですか?」
 最初の一喝に比べればずいぶんとしおらしい物言いで、一人が訊ねる。
「気を失っているだけです。気付けの薬か、蒸留酒をのませてやれば良い」
 エルは声音を落とし気味にし、答えた。
 大声を張り上げては、腕の中の娘に良くないと考えてのことだ。
 その気配りが、小屋の中の娘たちには違って聞こえたらしい。
 先の言葉に続けて、
「息がしやすいように、コルセットを緩めて……」
 と付け足した途端、悲鳴に似た嬌声が、小屋の中からわっとあがった。
「コルセットを緩めてですって!」
 誰ぞの叫びと同時に、衣擦れの音がした。
「莫迦ね、シルヴィの手当のためにっておっしゃっているんじゃないの。あん
たが脱いだって、誰も喜びゃしないわよ」
 ケラケラと笑う声がいくつも湧いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
    ◆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◆
発行人:銀凰恵 URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
お問合用メールフォーム:http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html
このメールマガジンに掲載されている文章を無断で転用・転載することは、
                  著作権法により禁止されております。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
このメールマガジンは、以下のメルマガスタンドを利用して発行しています。
まぐまぐ   http://www.mag2.com/m/0000093007.htm
メルマガ天国 http://melten.com/m/10992.html
めろんぱんhttp://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=004900
マガジンライフhttp://mg7.com/cgi-bin/hp.cgi?id=12791
                     登録・解除は上記アドレスで。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
{magclick}
━[ΣBookJp]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

♪≫『今話題のデジタルブックが読める!Panasonicのネット本屋さん』≪♪

今すぐ欲しい本が読めるから、今年からは電子書籍で新読書生活!
ダウンロードして「PC」で読む「ΣBook」でも持ち出せる電子書籍の販売サイト
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://af1.mag2.com/m/af/0000007481/001/s00000002291001/009 
≪会員費無料≫ ≪メルマガ購読無料≫
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━