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゜。┏┫☆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人主婦と創作☆┣┓。゜
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 ゜┗━┛         2006年08月05日号 通巻 191号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 毎日暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰です。
 
 早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第3回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第22回
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◇メールマガジン紹介
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――++―More LOVE Story―++――
あ、流れ星

ねぇ、見てた?ちゃんとお願い事しちゃったよ

内緒だけどね

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あの頃味わったドキドキも、これから味わうドキドキも
発行者蓮菜が書き綴る、恋愛小説

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│      詳しくはこちら → http://www.digbook.jp       │
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◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第3回    作:流河 晶
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『あと3年で、N.B.(ネオ・バース)に人類が植民して丸2000年が経つ。それを
記念して、人類の故郷再発見プロジェクトが大々的に立ち上げられた。
 ところがここに至って、肝心な母星の正確な座標及び様々なデータが消失し、
しかも、その事実が巧妙に隠蔽(いんぺい)されていたことが判明し、物議を
かもしている。

 過去の指導者の誰かが、母星からの完全独立を目指しデータを意図的に消し
たのではないかと見られているが、真実はいまだ明らかにはなっていない。
 宇宙管理局は、マスメディアに散々叩かれ、世界政府からは責任を問われて
弁明に汲々(きゅうきゅう)としている。

 ともかく、正確な座標すら不明な今の状況では、大規模な調査団を派遣する
のには無理がある。そこで、極秘裏に予備調査をして欲しいという依頼が急遽
(きゅうきょ)、実績のある民間会社……つまり、俺が現在勤めるアステール社
に回ってきたというわけだ。

 しかし、予定外のことで空いている大型船はなく、様々な交渉の結果、宇宙
軍からトルレンス号を譲り受けることとなったのだった。
 軍と管理局は仲が悪い。そのため軍は、管理局に恩を売れる絶好の機会を
逃さないだろうという俺の読みは当たったと言える。

 それはさて置き宇宙局は、これから向かう星系の、太陽から数えて三番目か
四番目の惑星が母星だと主張しているのだが、当てになるものかどうか、大い
に疑問視している。行ってみなければ分からないというのが正確なところだ。
 それでも、どれほど豊富にデータがあったとしても、臨機応変に対処しなけ
ればならない事態は起こり得るわけだし、俺自身はさほど悲観はしていない。

 クルーの体調及び船内の雰囲気は良好、和気藹々(わきあいあい)としている。
 三時間後、コールドスリープに入る』


(……まったく、日誌には、客観的事実だけを書けばいいと思うんだがな。
 俺の感じたこと、船内の雰囲気……乗組員の動静までも細かく書き込まなく
てはならないとは、テッドに言われるまでもなく、面倒なものだ。
 ……まあ、稀(まれ)にだが、精神異常の兆候を見逃したせいで、乗組員が
集団ヒステリーに罹(かか)って全員死亡……などというぞっとしない実例も
あることだしな……。
 本当に、宇宙では何が起こっても不思議じゃない……)

「どうぞ、キャップ」
 ペンを持つ手がいつの間にか止まり、ついぼんやり考え事をしていたスミス
の耳に、テッドの元気な声が届き、彼は我に返った。
「あ……ああ、ありがとう」
 再び日誌を閉じ、彼は湯気の立つカップを受け取った。
「でも、宇宙管理局のヤツら、浮かれてましたよね、キャップ。下っ端は
ともかく、次長や部長クラスのお歴々まで」

 スミスは肩をすくめた。
「……これで自分らのミスが帳消しになると思っているんなら、考えが甘過ぎ
るというものだが……あいつらだけじゃないさ。
 あと三年もあると言うのに、TV局ではカウントダウンまで始めたそうじゃ
ないか、気の早い」
「ああ、そうでしたっけね。でも今さら、穴ぼこだらけの母星に戻ったって
何になるんです? 死滅した星見て、何が面白いんだか」
 テッドは子供のように口をとがらせた。

 個人的にはそうかもしれないと思ったものの、船長としての立場上、スミス
は彼の意見に賛成しかねた。
「……まあそう言うな。二千年も経てば放射能は消えているだろうし、植物
くらいは復活しているかもしれん。死の星のままだとしても、それを見て過去
の行為を反省するのは悪くはないだろう?」
 しかし、テッドは承服しかねると言った顔つきだった。
「……反省…ですか? 今もセコイことでもめて、あちこちで角突き合ってる
ような連中が。そんなことで反省したりするんでしょうかね、キャップ」

「可能性はあるさ、やってみるのも悪くない」 
 そう言ってから、スミスは、今回のトルレンス号の目的をTV局に嗅ぎつけら
れないよう、社長が異常なほど神経質になっていたことを思い出した。
「……ともかく、俺達はあくまでも“脇役”だ。どこに何があるかを正確に
調べ上げ、本調査隊がスムーズに“母星を再発見する”ためのな。
 彼らが後でTVクルーを引き連れてやって来て初めて、この“イベント”は
成功を収め、管理局は信用を取り戻せるんだぞ」

「でもキャップは、N.B.に先祖を導いた英雄、スミス提督の直系の子孫なんで
しょう? どうして予備調査だけで、本調査の方には参加しないんですか?」
 何気なくテッドが尋ねた途端、コックピット内の空気が凍りついた。
「……え? え? お、俺、何かまずいこと言いました?」
「ちょっとこっちへ来い」
 焦って周囲を見回す彼の腕を、第三班の班長がむんずとつかみ、引きずって
いく。
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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第22回  作:神光寺かをり
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 ブライト・ソードマンには自分自身についてかねて大いなる疑問を抱えていた。
 それは彼の脳漿に「四年より以前の彼自身にまつわる記憶」がないことでは
ない。
 当たり前の感覚を持っている人間であればこれ以上の悩み事はないであろう。
ところが、彼はそのことを深く思い悩むんでいないのだ。
 頭の痛いことではある。昔の己を思い起こそうとすれば文字通りに頭痛に苛
まれるのだ。
 しかし彼はその原因を頭に傷を負ったからではない考えていた。
 おそらく心の奥底、自我の深層で、
『元の自分は自分自身を嫌っているのだろう』
というのが、彼の出した結論だった。
 その上で、
『思い出すことに拒絶反応が出るほどに嫌っている「人物」のことをすっかり
忘れてしまえているのなら、今の己の状況はむしろ喜ぶべきだ』
と、これを悩みと認識しないことにしている。
 彼が悩んでいるのは別の事柄だ。
 ブライトはまばらな無精ひげに覆われた頬桁をなでた。鏡もない路上では確
認しようもないが、少しばかり赤みを帯びて腫れているだろう。
 怪我などというご大層なものではないし、痛いとも思わない。
 彼は頬桁に「美しい右ストレート」を見舞った張本人の顔をちらりと伺った。
 エル・クレールは右手の甲をさすりながら、怒り、拗ね、呆れて、なにやら
口の中で文句を言っている。
『これに限って、何で避けられンかね?』
 確かに彼女は並の男どもから比べれば剣術の巧みではある。もちろん「人間
でないモノ」を相手にしても後れをとることがない。
 その腕前の半分、すなわち基本の部分は、天賦の才と幼い頃からのたしなみ
による。そして残りの半分は、ブライトが実戦を交えながら教え込んだ結果である。
 それゆえこの一点において、エルは彼のことを師も思い、尊敬している。
 筋も憶え良いこの「弟子」は、しかしどれほど鍛えても「師匠」には敵わない。
 彼女は永遠に彼にだけは勝てないだろうと悟っているが、それでも近づける
ところまでは追いかけてやろうと励んでいる。
 その一途さまじめさが、ブライトをも修行に駆り立てていることを、彼女は
気づいていなかった。
 彼は剣士としてのエルを女子供とあつかってなどいない。
 弟子であるとも思っていない。
 自分を脅かす存在ではないが、絶対に負けられない相手だと見ている。
 彼女が一つ上達したなら、己も一つ腕を上げねばならないと考え、実際にそ
うしている。
 師弟と言うよりはライバルの関係に近い。
 兎も角。
 剣術において、エルとブライトの技量には確乎歴然とした「差」があって、
それ故ブライトがエルの打ち込みをかわせぬ筈はない。
 もちろん、剣を使わぬ格闘術でも同様だ。
 ブライトがエルに投げ飛ばされたり、締め落とされたり、殴りつけられたり
することなどありよう筈もない。……普段であれば。
 ところが、彼が彼女の肉体に「愛情を持って(これは彼の言い分に過ぎない
が)」触れたときに彼女が繰り出す攻撃に限っては、避けることも防ぐことも
できず、朝方のように投げ飛ばされ、今のように頬を腫らせる結果となる。
 このことに彼は悩んでいる。
 避けられない不思議にではなく、避けない自分を訝しんでいると表現した方
が正しい。
 時折、自分が無意識に『殴られたいと望んでいる』か、あるいは『殴られる
こと喜んでいる』のかもしれぬと考えが及ぶこともある。
 好いた相手に殴られることを快楽と感じる人間がこの世にいるという話を、
どこかで聞いた覚えがあった。
 あるいは自分もそういった性癖を持っているのやもしれぬ。
 であるとすれば
「変態か、俺は」
 思い悩みが口をついて出た。あわてて口をつぐんだが、それを耳聡く聞きつ
けたエルは、一言、
「やっとご自覚なさったのですね」
うれしげに言った。
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