読者様 各位

主婦と創作発行人の銀凰”大たわけ”恵です。

今朝配送致しました190号が、とんでもない乱丁を起こしておりました。
お詫びの上、訂正して再送信致します。

申し訳ございませんでした。

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 ゜┗━┛         2006年07月29日号 通巻 190号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰です。
 
 早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介
 ◆連載小説…流河 晶 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第2回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第21回
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◇連載小説 <ヴァンパイア・ゴーレム> 第2回    作:流河 晶
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 てきぱきとした指令に従い、オペレータ達は一斉にヘルメットを装着する。
スミスは顔を上げ、第三班班長に向かった。
「ここは調べたのか? ジェベル」
「これからです、キャップ」
 船長は、トルレンス号のコックピットを見回した。前方に大きなスクリーン
が広がり、ニ十人ほどのオペレータが交替で常駐している、かなり広い部屋。
 ここは無論トルレンス号の心臓部であり、航行に支障を来たしかねないため、
全員が持ち場を離れるわけには行かない。

「……そうか。やはり人手が足りないな」
 彼はつぶやき、完全睡眠装置の制御パネルに手をかけた。
「非番の連中も起こすんですか」
 班長の問いに、スミスは肩をすくめた。
「当たり前だろう、多少睡眠不足でも死ぬよりましだ。
 ここは外装板その他、船内で一番丈夫にできているが、やられるとやはり
痛い。副操縦室は狭いし、操作も面倒だからな。
 ……それにだ、眠ったまま死ぬのは楽かも知れんが、恨まれるぞ」

「あは、違いない。化けて出られるのはごめんですね」
 ジェベル・クレイブは頭をかいた。
「それよりお前も皆同様、最悪の事態に備えておけ、ジェベル」
「は!」
 班長は敬礼するとすぐにヘルメットを引っかぶり、スペーススーツ本体との
つなぎ目をシールした。

 そうしている間にも、船長席のモニター画面には、睡眠装置内で眠る者達の
脳波が刻々と映し出される。
 全員の脳波に覚醒(かくせい)パターンが現れたところで、スミスは、スピー
カーのスイッチを入れた。
「全員起床! 非番のところ悪いが、緊急事態だ」



『N.B.暦1997年1月26日/PM.17:00

 NEO(ネオ)−BIRTH(バース)を出発して1週間目。
 本日PM.11:45、緊急事態が発生した。

 数値の変化がないとの報告を受け、当直の第三班が調べたところ、気密漏れ
を知らせる漏洩警報装置と自動修復装置とが、何と同時に故障を起こしていた
のだ。
 急ぎ交代要員をも起床させ、船内をくまなくチェックした結果、微小隕石の
衝突によると思われる3箇所の穴(直径8、5、1.5センチ)が見つかり、すぐに
ふさいだ。

 小規模な漏れだったからよかったようなものの、一歩間違えばあの世行きだ。
今回は比較的簡単に修繕できたが、今後もこの船を使い続けるつもりなら、
やはり徹底したメンテナンスが必要だろう。
 トルレンス号は宇宙軍からの払い下げであり、軍属だった俺や古参の班長達
には馴染み深い仕様なのはいいが、少々型が古い。本来なら、航行前に大規模
な点検と整備をすべきであり、俺も散々、そう進言したのだが。
 まったく、前途多難を暗示させる出来事だった。

 さらに、ベテランクルーと組めなかったことも不安材料の一つだ。この調査
が予定外のものであるため仕方がないが、班長に抜擢(ばってき)した六人以外
は全員、専門的知識は持つものの、外宇宙の経験が浅い者ばかり。
 特に、テッド・ラクトンだ。数ヶ月前までミルク・ラン(定期便)のクルー
だった彼は、気のいい奴だし、仕事はきちんとこなしているが、入社してから
日が浅いため、皆と気心が知れる所までは行っていない。

 宇宙では、何事にも動じないタフな神経を持っていなければ、生き残ること
は難しい。テッドが鉄の神経を持っているかどうかは、今のところ未知数だ。
慣れるまで、種々のサポートは必要不可欠と思われる』



 ……と、スミスがそこまで書いたときだった。
「報告書ですか、キャップ」
 当のテッド・ラクトンが、声をかけてきた。
「いや、これは航海日誌だ」
 船長席で日誌を記入していたスミスは、ゆっくりとそれを閉じた。
 テッドは薄茶色の眼を丸くした。
「へえ、手書きでですか。船の脳に打ち込んだ方が簡単なのに?」

「コンピュータは、船内の電気系統が故障したらオシャカだからな。
 規則書に書いてあっただろう。読んでないのか」
「あんな長ったらしいの、誰がマジに読むんです? 五分読まないうちにギブ
しましたよ」
 新米クルーは生あくびを噛み殺した。
(……定期船の気分が未だ抜けていないらしい。のんきなものだな)
 スミスは心の中で肩をすくめた。

「……退屈を持て余しているらしいな、テッド。
 いい機会だ、お前も何か書いてみたらどうだ? 高耐久ノートならあるぞ、
そら」
 彼が引き出しからノートを取り出して見せると、テッドは慌(あわ)てて手を
振り回した。

「ご、ご冗談を。今は頭に電極つなぐだけで、記憶のコピーもできるって時代
ですよ。キーボードで打ち込むのさえ、もう時代遅れになりつつあるってのに、
わざわざペンでなんて……。
 ──あ、そ、そうだ!
 コールドスリープに入る前に、コーヒーでもどうですか!」
「そうだな、頼む」

「ああ、ついでに俺にも頼むよ」
「俺も」
「こっちもだ」
「ああ、頼む」
 他のクルーからも次々声がかかる。
「──じゃあ、全員分お持ちします、お待ち下さいよっと!」
 テッドはあたふたと給湯室へ向かい、スミスは苦笑しつつ日誌に戻った。

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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】 第21回  作:神光寺かをり
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 グラーヴ卿とその一行は土地の豪族の別荘にを借上げ、宿としている。
 こじんまりとした古民家は部屋数も少なく、従者達は押し込まれるように一
つ部屋を使っている。
 そこから一つ空き部屋を置いてグラーヴ卿とイーヴァン青年がの寝室がある。
 この二人が一つ部屋にいる理由が屋敷の狭さばかりではないことは、部屋を
一つ空けてあるところからしても明らかだ。
 グラーヴ卿は宿に戻るなり、衣服を脱ぎ捨ててベッドに潜り込んだ。
 枕元の香炉から吹き出す紫色の煙が、足許に置かれた大きな鏡鉄鉱(ヘマタ
イト)の鏡の中で揺れている。
 窓という窓は黒いカーテンで覆われていた。小さな蝋燭の幽かな灯火以外に
明かりはなく、戸口に立つイーヴァンには、闇以外の物は見えなかった。
「不機嫌だこと」
 夜具の下からくぐもった声がした。イーヴァンは額に縦皺を寄せて黙り込ん
でいる。
「あの白髪の坊やがそんなに気になって?」
 返事はない。暗闇の中に歯ぎしりだけが聞こえた。
「ゲニック准将の件だけれども……あの従僕が言ったのが本当なら、あの坊や、
ただ者ではないわよ」
 くつくつと笑っているらしい。夜具が小刻みに揺れている。
「お前は知らないでしょうけれど、皇帝陛下はあの老人に『新品の玩具』を4
つ貸したそうよ。そうしたらあのおじいちゃん、すぐに4つとも壊してしまっ
たの。もっとも、そのおかげで『玩具』を改良するためのデータを得ることが
できたとかで、それほど叱られはしなかった様子だけれども」
 歯ぎしりの音が止んだ。
 帝都で何か「妙な物」が作られているというウワサは、イーヴァンも聞いて
いた。
 それは「戦で兵士が死なないで済む」代物であるらしいのだが、彼の耳には
それ以上の情報は流れてこない。
 しかし彼の主人は少しばかり詳しく知っている様子だった。思わせぶりな口
調で続ける。
「壊された『玩具』は試作品だったのだけれど、それでも並の人間よりは余程
強い筈。今のお前も歯が立つかどうか……」
 夜具の隙間から白い腕が伸び、イーヴァンを指した。枯れ枝のような腕の根
本で、赤い影が揺れている。
「おいで、可愛い坊や」
 突き出された手先が熱のない炎のように揺らめき、彼を招く。
 イーヴァンは寝台の傍らへ吸い寄せられた。
 白い手は夜具の中にするりと隠れた。
「強くなりたいでしょう? 誰よりも強くなりたい。それがお前の望み。そう
言って、アタシの所へやってきたのだものね」
 声と共に再び伸び出た手は、何か小さな物を指先につまんでいた。
 小さな破片。薄く平たく、血の如く赤い。
 イーヴァンの喉が乾いた唾で鳴った。
 彼はベッド脇の床に、正餐式のパンを待つ咎人のごとく膝を付いて座った。
 赤いかけらは闇の中をゆっくりと上昇した。寝台の上でグラーヴ卿が身を起
こしたのだ。
 白いリネンを頭からすっぽりとかぶった格好ですっくと立ち上がったその姿
は、聖女か女神の立像か、そうでなければ洗濯物が引っかかった枯れ木を思わ
せた。
「あの頃のお前ときたら、小さくてやせっぽちで、ナイフ一本真っ当に扱えや
しなかった。それを思えば、白髪のエル坊やをおチビだなんて呼べないでしょ
うに」
 その名が出た途端、イーヴァンの額に再び深い皺が刻まれ、目の奥に怒りの
炎が点いた。
「閣下は、あのチビがお気に召しましたか?」
 怒りと嫉妬を、彼はようやくうなり声に押さえ込んで吐き出した。
「そうね。彼らは勇ましくて奇麗で強いものね……」
 イーヴァンは歯噛みしながら主人の顔を見上げた。
 グラーヴ卿は薄ら笑いを浮かべていた。単なるからかいか、それとも本心か、
イーヴァンには量りかねる。それがまた口惜しい。
「私はあの小僧よりも強い。あの場は突然で真の力が出なかった。本気であれ
ば……」
「……お前は今頃血の海の底だわよ」
 グラーヴ卿はうっすら微笑んだ顔をイーヴァンの鼻先にまで近づけた。
「わ……私をお見限りですか? 私よりあのチビ助を……」
 屈辱と嫉妬に震えるイーヴァンの唇を、卿の薄い唇が塞いだ。
 柔らかな皮膚と甘い香りに包み込まれる快楽を感じた直後、イーヴァンの喉
の奥に小さな何かが落ちた。
 それは始めは小さくひんやりとした塊だったが、彼の喉の粘膜に触れたとこ
ろから硬さを失ったかと思うと、蝋のごとくに溶けた。
 形を失い、どろりと広がったそれは、食道を焼き、胃の腑を焼いて流れる。
 イーヴァンの身体はばたりと床に倒れ伏した。全身から噴き出した汗は、す
ぐさま蒸発してゆく。痛みのあまり声は出せず、胸を掻きむしり、悶え苦み、
しかし彼は飲まされたものを吐き出そうとはしなかった。
 その様を、グラーヴ卿は微笑みつつ眺めていた。
「そう。アタシはあのおチビさんとその連れの男が、とっても気になるのよ」
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