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 ゜┗━┛         2006年05月20日号 通巻 178号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人、銀凰恵です。

 早速本日の会報をお楽しみ下さいませ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介 
 ◆連載小説…流河 晶 夢つむぎ 第7回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第13回
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◇連載小説 <夢つむぎ> 第7回       作:流河 晶
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 僕には話がまったく見えない。まあ当然っちゃあ、当然だけど。
 そこで、訊いてみることにした。
「なあ、盛り上がってるトコ悪いんだけどさ、何でその天使、こんなことした
んだ?
 聞いてると、色々あるみたいだけど」

 僕の声に、モロスははっとしたように僕を振り返った。
「ああ……キミは何も知らないのだったね」
「うん。聞く権利くらい、僕にもあるよな? 勝手に連れて来られてさー、
訳も分かんないまま帰されるなんて、あんまりだぜ?」

 モロスはうなずいた。
「……たしかにそうだね。無関係なキミを、我らの争いに巻き込んだことは
すまなく思っている。
 少し長くなるが、説明しよう。
 ……長い年月、魔界と天界は反目しあってきた。それが今回の主たる原因で
もある。幾度か全面対決したこともあるが、今までは我らは敗北の連続だった。
 これまでは常に天界が侵攻してきた。次は有利な時期を見計らって、こちら
から仕掛けようと準備を急いでいるところだ。今度こそ、互いの存亡を賭けた
戦になるだろう……。
 だが、そもそもの責任はすべて天界にある」
「ふうん、そうなのか? ああ、あっちから仕掛けてきたって言ったもんな」

「──そう。現在、天使や神々……神族が住んでいる“天界”と呼ばれるとこ
ろは、元々我ら魔族の住処だったのだよ」
「えっ、あんたらの!?」
 びっくりの連続。
「そうだ。遥かな昔、我らの先祖は、楽園のような地“天界”で穏やかに暮ら
していた。ところがある時、天空の彼方から、ヤツら白い翼の悪鬼どもが来襲
し、我らは帰りゆくところを失ってしまったのだ……」
 天を仰ぐモロスは、すごく悲しそうだった。
「へえ、僕のいたところの話とは、ずいぶん違うみたいな……。
 えっと……あっちだと、悪魔が悪いんだっけかな……?」
 記憶があいまいな僕は、もぐもぐと言った。

「神話や言い伝えは、勝者がおのれの行為を正当化するための手段でもある。
キミの世界だとて、神話通りのことがあったとは限らないよ……。
 見てくれ、この醜い姿を。これでも、かつては人間とさして変わりなかった
のだよ。
 ──ディスイリュージョン!」
 モロスは呪文を唱えた。

 見る間に、彼の姿が変化していく。
 髪と眼はそのままだったけど、口には牙が生え、爪と耳は長くとがり、額に
は鋭い純白の角が一本、背中には大きな、コウモリみたいな漆黒の翼が出て来
た。
「先祖達は住み慣れた故郷を追われ、魔界に封じ込められた。地獄にも等しい
苛酷な環境に順応できず、たくさんの人々が死に、生き残った者もこんな異様
な姿にならざるを得なかった……。
 ──そう、天界の者どもこそが、我らを“悪魔”にした元凶、真の悪、諸悪
の根源……!
 穏やかだったモロスの声が、徐々に鋭くなってゆく。それと共に、夕焼けを
映す静かな湖面みたいだった紅い瞳が、すうっと闇に覆われていくんだ。
 悪魔っぽい外見よりか、そっちの方がよっぽど僕をビビらせた。

「ホ、ホントに悪魔……だったんだな……。
 カッコは……そんなに怖くはない……けど、眼が……マジ怖えぇ……」
 情けないけど、声が震える。
「すまない、脅かすつもりはなかった……これは、“魔眼”と呼ばれる忌まわ
しいものさ……」
 モロスの紅い瞳を覆いかけていた闇がふっと消える。
 僕は胸をなで下ろした。

「……その上、ヤツらは未だに我らを抑圧し、苦しめ続けている。勝手に掟を
作り、それを押し付けるという形で……。
 再婚した妻は、ヤツらに殺された。天界の看視者に捕まり、処刑されてしまっ
たのだ……」
「──えっ! 処刑!?」
「そうだ。やっとの思いで結ばれた、彼女は私のすべてだったのに……。
 悲しみと怒りに心を引き裂かれ、私はすべてを憎んだ。こんな世界など、
なくなってしまえばいいとさえ思うほどに……!」
 モロスは拳を握り締め、眼にはまた、あのおっかない炎が燃え上がる。

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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】第13回   作:神光寺かをり
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 男は腰を曲げたまま、顔だけをひょこりと持ち上げた。
「さぁて、手前にはさっぱり判りかねます。もしや、ご挨拶が遅れたことをご
叱責でありましょうか?」
 飄々と言い、首を傾げてみせる。
 若い貴族は益々苛立ち、鯉口を切って半歩踏み出した。
「とぼけたことを言いおって!」
 喚きながら、しかし彼は、実際に剣を抜くことと、それを振り回してかの男
を叩き斬ることはしなかった。帽子の貴族、すなわちヨハネス=グラーブが、
今度は大きく右腕を上げて彼を制するからである。
「よい子だからお下がり、可愛いイーヴァン」
 仔猫をあやすようにグラーブが言うと、イーヴァンと呼ばれた若い貴族は奥
歯をギリギリと軋ませ、元の立ち位置へと半歩退いた。
 イーヴァンの不満げな顔に小さな笑みを投げると、グラーヴ卿は小男にも同
じように笑顔を向けた。
 冷たく尖った、しかし美しい微笑だった。
「フレイドマルの一座の者かえ?」
「ハイ、閣下。マイヤー=マイヨールと申します。お見知りおきを」
 小男マイヨールは再度深々と頭を下げた。
「そう、お前がマイヨールなのね。聞いたわよ、ずいぶん面白い台本(ホン)
を書くそうじゃないの」
 甲高く、鼻に掛かった、ざらついた音のするグラーブ卿の言葉を聞き、マイ
ヨールは頭を下げたまま口角だけをひくりと持ち上げた。
「光栄です、閣下」
 社交辞令に対する返答は、少しばかりこもった声だった。
「でもこれは良くないわね」
 グラーブ卿は筋張った細長い指で壁を指した。
「良くありませんか?」
 マイヨールは下げた頭を少しばかり後方にひねり、グラーブ卿の指の先にあ
るポスターをちらりと見る。
 グラーブ卿はクスリと笑った。
「勘違いおしでないよ、マイヨール。お前の書いたもののできが良くないとい
う意味ではないからね。だいたいアタシはまだ舞台を観た訳ではない。大筋は
聞かされたがね。……お前の所の座長には困ったものだよ。観る前の客にネタ
をばらしてしまうのだから……。ともかく、あらすじだけでは脚本の良し悪し
は言えたものではないものね。ただ……」
「お題がマズイ、とおっしゃる?」
 マイヨールの頭がまたひょこりと持ち上がる。満面の笑みが、自嘲かあるい
は自信か、それとも胡乱の故なのか、彼自身以外には図りかねた。
「お前、判っていて演っているのかえ?」
「手前は理解しているつもりでございますよ。今の天子様のことも、前の天子
様のことも、お芝居にするには、充分、十二分の注意が必要でございます。座
長がどう思っているのかは存じませんが」
「確かにあの男は理解力が足りなそうね」
 頭を掻きながらニヤリと笑うマイヨールに、グラーブ卿は冷たい微笑を返し、
続ける。
「でもお前の理解力も知れたものではないわ。『判っていて演っている』と言
うのなら、尚更よ。アタシたちの言いたいことがお解り?」
 マイヨールの顔からにやけた笑いが消えた。彼は折り曲げていた腰をすっと
伸ばした。
「天子様からの許可証が降りていない、とおっしゃるのでしょう?」
 彼は悪びれもせず、むしろ胸を張っている。
 グラーブ卿はその堂々たる態度にどうやら嘆息した様子だが、腹を立てた者
もいる。
「判っているだと!? 判っていて罪を犯そうとは、この愚かな確信犯めが!」
 イーヴァンは上半身のみを前に突き出して喚いた。剣も抜かず、飛びかかり
もせぬのは、相変わらずグラーブ卿が腕一本で制止命令を出しているからである。
「確信犯、ね」
 マイヨールは吹き出した。無知なるものへの蔑みに満ちた目で、彼はイーヴァ
ンの真っ赤な顔を見据える。
 イーヴァンの脳天から湯気が噴き出した。もっとも、どうやら彼は自分が戯
作者風情に小馬鹿にされているらしいということは判ったようだが、なぜあざ
笑われているのかまでは理解できていないようだ。
 反論する術もない様子で、ただ頬の肉を痙攣させている彼に、マイヨールは
恭しく頭を下げ、慇懃無礼に言う。
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