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 ゜┗━┛         2006年04月22日号 通巻 175号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人の銀凰恵です。

 では早速今週の作品をどうぞ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介 
 ◆連載小説…流河 晶 夢つむぎ 第5回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 今週はお休みです
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◇連載小説 <夢つむぎ> 第5回       作:流河 晶
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「モロス様?」
 そしてモロスは、心配顔で問い掛けてくるヴェガに微笑みかけた。
「彼を見つけたよ、ヴェガ。元気にしていた。必ず帰るから、もう少し待って
いてほしい、愛していると伝えてくれと言っていたよ」
「……ああ、イーサ…よかった……」
 彼女は涙ぐみ、ソファに座り込んだ。
 僕はまた、もやもやした気分になったけど、それを振り払ってモロスに
尋ねた。
「マステマって誰だ? そいつからの連絡待ちなんて、じれったいな」
「彼は堕天使だよ。天界を裏切り、我ら魔族に味方してくれている。
 我らに不利にならぬよう、うまく事を運んでくれるはずだ」

「えっ、魔族? あんた……悪魔なのか?」
 意外な話に、僕は驚いた。
「……そうだよ」
 モロスは眼を伏せた。
「ふーん……でも、全然悪そうじゃないし、怖くもないな。
 そっちの方には興味なんかなかったから、どんなもんかはよく知んないけど
……。
 んじゃ、ヴェガ…キミも魔族なのかい?」
 違うといいなと思いつつ、僕は訊いた。
 彼女は、うつむいたまま首を振った。
「いいえ。でも、イーサはそうよ……」

「え、あんなお人よしが悪魔ぁ?」
 僕が眼を丸くすると、モロスが言った。
「彼は純粋の魔族ではない。千二百年前に私と結婚した、人間の女性の子孫だ
からね。
 血のつながりは薄いが、魔力は強いし、息子同然に思っているよ。
 彼はおそらく、先祖返りなのだろう」

「ふ〜ん、魔族と人間って結婚できるのか。
 でも……千二百年? 若く見えんのに、モロスってけっこう年くってんだ」
「我らの寿命は、人間よりはるかに長いのだよ。私は、人間で言えば……そう
だな……三十代後半、だろうか。
 それにしても、やはりキミの世界とここは、かなり異なっているようだね。
時間差もそうだが。向こうでは二週間も経っているとは意外だった……」

 それを聞いたヴェガは、弾かれたように立ち上がった。
「──そ、そんなに経っているのですか!?
 モロス様、一刻も早くイーサを……!」
「まあ、落ち着きなさい、ヴェガ。つらいだろうが、イーサなら大丈夫だよ」
「そうそう。僕の国はあきれるくらい平和だし、心配いらないって」

 僕らがなだめても、彼女は落ち着くどころか、さらに声が大きくなった。
「でも、これは天界の仕業なのでしょう! 彼一人を引き離して封じるつもり
なのですわ、早く助けなければ!」
「たしかに、天界の仕業には違いないと思う。しかし、あちらでも魔法は使え
るし、イーサの強さは私に匹敵する。彼を信じなさい、ヴェガ」
 モロスの口調は、あくまでも穏やかだった。
 でも僕は一瞬、彼の眼が、ピカリと光った気がした。

 そのせいかどうか、彼女はすぐに落ち着きを取り戻した。
「そ…そうですね、すみません、取り乱して。
 ……何だか…もう二度と彼に会えないような気がして来て……わたし……」
「──けど、いいヤツだよね、彼。キミが好きになったわけがわかったよ。
僕の身代わりもやっててくれて、すごく助かったんだ」
 僕が言うと、ヴェガはほんのちょっとだけど、笑顔を見せた。
「ええ、そうね。彼らしいわ……」

(……いいよなぁ、こんな美女に、これほど気遣ってもらえて……)
 そう僕が思ったときだった。
 ──パアア…ッ!
 魔法陣が再び、強烈な光を発したんだ。
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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】第11回   作:神光寺かをり
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 彼女はいたずらなまなざしで笑っている。
「……そんなに駄目叔父貴の話が聞けて嬉しいか?」
 僅かに苛立ち、相当呆れた口調で訊くブライトに、エルは大きくうなずきを
返した。
「少なくとも、叔父の文学者としての才能は、あなたでも認めざるを得ない高
みにある、と言うことがわかりましたから」
「けっ」
 汚れた床に唾を吐き捨てたブライトだったが、いきり立つとか、怒るとかいっ
た激しい行動が続くことはなかった。
 むしろ彼は脱力したように椅子の背にもたれ、
「あの末成りの書いたモンに、あそこの演目と同じタイトルの馬鹿話がある。
ヤツの封地のごく一部の集落で密やかに口伝されていた昔話が元ネタだがね。
だがその内容が政治的にヤバイってンで、書いた本人ですら『そのままの形』
で外に出すのを躊躇して、そうとう朱筆を入れてから発表した」
「よく事情をご存じですね」
 純粋に驚いたエルに、ブライトは苦笑いして、酷く陰鬱な声音で答えた。
「嫌な断片ほど脳味噌にこびり付くもンさ」
 彼は的を狙う射手のように眼を細めて、件のポスターを見た。
 ポスターの貼られた壁の前で、痩せた農夫らしい二人組が何か話し合っていた。
「娘ッコの出てくる芝居だ」
「娘ッコが刀なんぞを振り回すものか。これは恐ろしい戦女神の出てくる芝居だ」
「女神様だって女だろう。だからやっぱり娘ッコの出てくる芝居だ」
 充分な教育を受けていないに違いない。張り出された紙切れに何が書いてあ
るのかを、文字ではなく絵から推察しようとしている。
 彼らの背後から別の男が近づき、声を掛けた。
 男は小柄で、こざっぱりとした身形をしている。農民という風ではないが、
商人という匂いもしない。
 どうやら農夫達とは面識がない様子だ。話しかけられた方が当惑して、無意
識に半歩後ずさりし、男との距離を開けた。
「娘ッコでも女神様でもなくて、お姫様が出てくる芝居ですよ」
 小男は文字が読めるようだった。ポスターの上のタイトル文字を指で指し示
して、読み上げる。
「いくさおとめくらりす、ってあるでしょう? 戦乙女っていうのは、女の侍
のことですよ。クラリスって言うのは人の名前だ。スカディ女神の化身だとい
う人もあるけれども、そうじゃあない。誰あろう慈母皇后様のことです。将軍
皇帝ノアールの奥方様ですよ」
 丁寧な口調のその声は、別段大きすぎるというものではないのだが、妙に響
きと通りが良く、ざわめく人々の間を抜けてエルとブライトの鼓膜を十二分に
揺らした。
 二人は神経の8割方を耳に集中させた。
「慈母皇后様ぁ、とても綺麗で可憐な方だ。刀ぶん回すような跳ねっ返りじゃねぇ」
 農夫の一人が小柄な男の胸ぐらを掴んだ。
 もう一人が抑えなければ、恐らく男は2,3発殴られて、昏倒していたに違
いない。
 国家の母として神格化されていると言っていい初代の皇后を、彼は純粋に崇
拝しているのだ。
 小柄な男は頬を引きつらせて、硬い笑顔を作った。
「その通り、その通り。可憐で綺麗で、そして夫を良く助けた方ですよ。夫唱
婦随というやつです。だから、皇帝と一心同体で闘い抜いた人という意味で、
剣を持たせた絵で描いてあるんです」
 立て板に水のなめらかさで言う男を、農夫はしかし疑念の目で見ている。
「アタシは嘘を吐いちゃいません。この話のスジは一から十まで全部知ってい
るんですからね」
「じゃあ、ここで言ってみろや」
 農夫が強い口調で言う。声は響き、驚いた店中の視線が、彼と彼に関わって
いる人々に注がれた。
 彼を羽交い締めにしているもう一人が、顔を真っ赤にしてぺこぺこと頭を下
げている。
「すいやせん、許してつかぁさい。コイツは酒を飲むと声が大きくなるんでさぁ」
 友人の恥ずかしがりように気付いていないのか、あるいは崇拝対象を侮辱さ
れたという思いこみが強いのか、農夫は手足をばたつかせながら、「スジを言
え、今すぐ言え」とわめき立てる。
「そりゃあできませんよ。そんなことをしたら、これから芝居を見ようって方
の楽しみを殺いでしまう」
 小柄な男は店の中を見渡し、客の一人一人に、ニコリ、ニタリと笑いながら
頭を下げる。
 その愛想の良さを見、エルは気付いた。
「芝居小屋の関係者」
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