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 ゜┗━┛         2006年04月15日号 通巻 174号 ┗━┛゜
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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の発行人の銀凰恵です。

 さて、このマガの「発行元メールアドレス」として愛用していたフリーの
メールアドレスが数週間前から使えなくなっておりました。
 今までもまれに「落ちる」ことがあるサービスでしたので、じきに復旧する
だろうと高をくくっておったのですが、今回はどうやら本格的にイカン様子。
 致し方なく本日別のアドレスに変更いたしました。

 もし、発行人にメールを送ったのにレスポンスがないという方がいらっしゃ
いましたら、お手数ですが「http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html」の
フォームよりご連絡くださいませ。

 では早速今週の作品をどうぞ。
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◇本日の目次…
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 ▲オススメメールマガジン&HP紹介 
 ◆連載小説…流河 晶 夢つむぎ 第4回
 ◆連載小説…神光寺かをり クレール光の伝説・古の【世界】 第10回
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◇連載小説 <夢つむぎ> 第4回       作:流河 晶
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“──イーサ、イーサ! 聞こえるか? 私だ、モロスだ。
 無事でなによりだった”
 彼の声はちゃんと届き、僕に瓜二つの人物は、パッとベッドの上に起き上がった。
“──モロス!? よかったぁ! もう二週間にもなるんだよ、こんなトコに
来てから! 一体どうなってるの!?”
 その声はやっぱり、僕によく似ていた。
“……二週間? そうか、時間の流れ方が違うのだね。こちらには入れ違いに、
イサムという少年が来ている。今、彼の意識と同調して話しているのだ”

(ホント、絵以上にそっくりだなぁ!)
 二人の会話に割り込むつもりはなかったけど、僕がそう思っただけで、
ベッドに座ってるイーサに声が聞こえたらしい。
“ぼくにもキミの姿が見えるよ、ホント、鏡見てるみたいだなぁ!
 でも、時間の流れが違う? 彼と入れ違いって……何があったのさ、
モロス”
“おそらくは、異界間の生物を入れ替えるという、禁忌の呪文の一つが使われ
たのだろう。
 時間の流れはこちらの方が遅いようだな。まだ半日と経っていない”
“ええ──不公平だなぁ、苦労したのに……。まあ、今は、けっこう慣れて
きたけどさ”
 イーサは口をとがらせた。

“…──そうだ、忘れてた、バイト!
 あ〜あ、二週間も無断で休んじゃったら、もうクビだな……どうしよ……”
 僕がヘコむと、イーサはにっこりした。
“そうでもないよ、イサム。最初の日、呆然としてたら、ケータイがかかって
きたんだ。これだっ! って思って、そのコンビニに行ってみたのさ。
 とにかく、色んなこと知りたかったしね”

“え? キミ、ケータイの使い方とかコンビニとか知ってたのか?”
 僕が眼を丸くすると、彼は首を横に振った。
“初めて聞いたよ。でも用途を調べる呪文があるんだ。少し弱くなるけど、
こっちでも魔法はOKだからね。
 それでも初めは、びっくりの連続さ。キミもそうだったんだろ?”
 僕はうなずいた。
“うん。何でこんなトコに……ってパニクっちゃったよ。魔法も生まれて初め
て見たしね”

“あーそうそう。ぼくも、こっちに魔法がないなんて知らなくてさ。コンビニ
で何気に使ったら、皆、めっちゃパニクっちゃってー”
“──マジかよ! それこそヤバイだろ、帰って、何て言い訳すりゃいいんだ
よ”
 焦って僕が叫ぶと、彼はまた、にんまりした。
“まかせとけって。ぼくは魔法が使えるんだぜ、ラクショーさ。
 ついでにバイトの方もやっといたし、安心して帰っておいでよ”

 僕はジーンときて、思わず叫んだ。
“ああ、よかった、ありがとう、イーサ! キミは何ていいヤツなんだ!
 あれがダメになったら、今月はマジ、キツイとこだったんだ……!”
“どーいたしまして、おんなじ顔のよしみさ。けっこう面白かったしね。
 ──で、モロス、話を戻すけど、誰が何の目的で、僕らを入れ替えたりした
んだろ?”
 イーサに訊かれたモロスは、わずかに眉を寄せた。
“……様々な要素を加味して考えてみた。こんな姑息な策を弄するのは、天界
と見てまず間違いあるまいよ。
 我らの力を削ごうという、大天使ミハイルの涙ぐましい努力には敬意を表す
るけれどね”

 イーサも顔をしかめた。
“畜生、まぁたあいつの悪だくみか! モロス、やっぱあん時、やっつけちゃ
えばよかったんだよ!”
“楽しみは、後にとっておくものさ”
 モロスは冷ややかな声で答え、イーサは肩をすくめた。
“……ホーント、ミハイルのヤツもバカだよなー。モロスをマジギレさせる
なんてさ。
 まあいいや、どうすれば帰れるの?”

“そう焦らずに、マステマから連絡が来るのを待とう。それまでは、異界での
暮らしを楽しむのだね、イーサ。
 見たところ、イサムの部屋も、なかなか住み心地が良さそうではないか”
 打って変わって明るい声でモロスは言い、イーサは口をとがらせた。

“ちぇっ、他人事だと思って!
 ……そうだ、ヴェガが心配してるでしょう、僕は元気で、うまくやってる
から──”
 そこまで言うと彼は急に言葉を切り、ぽっと頬を赤らめた。
“──愛してるって……必ず帰るから、もう少し待ってて…そう伝えてくれる?”
“わかった、間違いなく伝えるよ。また後で連絡する”
 モロスはそこで話を打ち切った。

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◇連載小説 クレール光の伝説・古の【世界】第10回   作:神光寺かをり
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 彼女はいたずらなまなざしで笑っている。
「……そんなに駄目叔父貴の話が聞けて嬉しいか?」
 僅かに苛立ち、相当呆れた口調で訊くブライトに、エルは大きくうなずきを
返した。
「少なくとも、叔父の文学者としての才能は、あなたでも認めざるを得ない高
みにある、と言うことがわかりましたから」
「けっ」
 汚れた床に唾を吐き捨てたブライトだったが、いきり立つとか、怒るとかいっ
た激しい行動が続くことはなかった。
 むしろ彼は脱力したように椅子の背にもたれ、
「あの末成りの書いたモンに、あそこの演目と同じタイトルの馬鹿話がある。
ヤツの封地のごく一部の集落で密やかに口伝されていた昔話が元ネタだがね。
だがその内容が政治的にヤバイってンで、書いた本人ですら『そのままの形』
で外に出すのを躊躇して、そうとう朱筆を入れてから発表した」
「よく事情をご存じですね」
 純粋に驚いたエルに、ブライトは苦笑いして、酷く陰鬱な声音で答えた。
「嫌な断片ほど脳味噌にこびり付くもンさ」
 彼は的を狙う射手のように眼を細めて、件のポスターを見た。
 ポスターの貼られた壁の前で、痩せた農夫らしい二人組が何か話し合っていた。
「娘ッコの出てくる芝居だ」
「娘ッコが刀なんぞを振り回すものか。これは恐ろしい戦女神の出てくる芝居だ」
「女神様だって女だろう。だからやっぱり娘ッコの出てくる芝居だ」
 充分な教育を受けていないに違いない。張り出された紙切れに何が書いてあ
るのかを、文字ではなく絵から推察しようとしている。
 彼らの背後から別の男が近づき、声を掛けた。
 男は小柄で、こざっぱりとした身形をしている。農民という風ではないが、
商人という匂いもしない。
 どうやら農夫達とは面識がない様子だ。話しかけられた方が当惑して、無意
識に半歩後ずさりし、男との距離を開けた。
「娘ッコでも女神様でもなくて、お姫様が出てくる芝居ですよ」
 小男は文字が読めるようだった。ポスターの上のタイトル文字を指で指し示
して、読み上げる。
「いくさおとめくらりす、ってあるでしょう? 戦乙女っていうのは、女の侍
のことですよ。クラリスって言うのは人の名前だ。スカディ女神の化身だとい
う人もあるけれども、そうじゃあない。誰あろう慈母皇后様のことです。将軍
皇帝ノアールの奥方様ですよ」
 丁寧な口調のその声は、別段大きすぎるというものではないのだが、妙に響
きと通りが良く、ざわめく人々の間を抜けてエルとブライトの鼓膜を十二分に
揺らした。
 二人は神経の8割方を耳に集中させた。
「慈母皇后様ぁ、とても綺麗で可憐な方だ。刀ぶん回すような跳ねっ返りじゃねぇ」
 農夫の一人が小柄な男の胸ぐらを掴んだ。
 もう一人が抑えなければ、恐らく男は2,3発殴られて、昏倒していたに違
いない。
 国家の母として神格化されていると言っていい初代の皇后を、彼は純粋に崇
拝しているのだ。
 小柄な男は頬を引きつらせて、硬い笑顔を作った。
「その通り、その通り。可憐で綺麗で、そして夫を良く助けた方ですよ。夫唱
婦随というやつです。だから、皇帝と一心同体で闘い抜いた人という意味で、
剣を持たせた絵で描いてあるんです」
 立て板に水のなめらかさで言う男を、農夫はしかし疑念の目で見ている。
「アタシは嘘を吐いちゃいません。この話のスジは一から十まで全部知ってい
るんですからね」
「じゃあ、ここで言ってみろや」
 農夫が強い口調で言う。声は響き、驚いた店中の視線が、彼と彼に関わって
いる人々に注がれた。
 彼を羽交い締めにしているもう一人が、顔を真っ赤にしてぺこぺこと頭を下
げている。
「すいやせん、許してつかぁさい。コイツは酒を飲むと声が大きくなるんでさぁ」
 友人の恥ずかしがりように気付いていないのか、あるいは崇拝対象を侮辱さ
れたという思いこみが強いのか、農夫は手足をばたつかせながら、「スジを言
え、今すぐ言え」とわめき立てる。
「そりゃあできませんよ。そんなことをしたら、これから芝居を見ようって方
の楽しみを殺いでしまう」
 小柄な男は店の中を見渡し、客の一人一人に、ニコリ、ニタリと笑いながら
頭を下げる。
 その愛想の良さを見、エルは気付いた。
「芝居小屋の関係者」
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