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 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の主幹、腰痛でのたうち回っている
銀凰恵です。
 シゴトモマットウニデキヤシナイ……。

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 では今週の作品をどうぞ。
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◇本日の目次…
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 ◆連載小説…くまの 文化祭うぉーず
 ▲オススメメルマガ&HP紹介
 ◆連載小説…神光寺かをり フツウな日々。 今週はお休みです

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◇連載小説 <文化祭うぉーず> 第11回           作:くまの
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 ――あ、星野さんって人を探すんだった!

 がたんっ。まとまりかけた思考を打ち砕くように、占い師さんがものすごい
勢いで立ち上がった。
「災難が近づいている。すぐそこに黒い影が二つ!」
 水晶玉が机から転がり落ちるのも構わず、彼女はボクの背後を指さす。つら
れて振り向いた先に、吉田象を背景に腕組みしたエリ姉が仁王立ちしていた。
「理科子サンったら、こんなところで何をやっているのか・し・ら?」
 ごごごごっ。この音は怒れるエリ姉のBGMでも、吉田象の腹の虫でもない。
ボクのすきっ腹を直撃するこの地響きは、第一体育館から手すきの演劇部員兼
FCメンバーが、集団でこちらに向かって来る音だったりする。
 エリ姉が緊急召集をかけたらしい。
「こうなったら、人海戦術しかないわ。彼の君の捜索はFCメンバーに任せて、
私達は愛ノラ猫の救出に向かうのよ!」
 言ってることはめちゃめちゃなのに、顔だけは美少女然としているのが、ボ
クは納得できない。
「いや、だからさ……アレは」
「アレもソレも今はうっちゃっておくのよ!」
 ついでに、いつものごとく、我が姉は反論する隙を与えてくれない……。
 まあ、人で埋まった廊下をみるに、思うように動けないはずだとボクはタカ
をくくっていた。が、エリ姉は吉田象を楯にして人の流れを逆行する、という
荒技をやってのけようとする。
 ところが、一般客の中にFCメンバーが乱入して来ると、彼女らの突き進む
パワーに負けて、ボク達はまた占い館の前まで押し戻されてしまった……。
「部会長、腹が減っては戦はできぬだよ。何か食べない?」
 敗因は吉田象の空腹だろう。
 ラーメンやホットドッグくらいなら、時間もかからないで吉田象のエネルギ
ー補給ができるんじゃないかな。と提案したところで、キティちゃんのお面を
つけたウエイトレスが、銀のカートにプチケーキを載せてやって来た。
「試食品のプチケーキでぇす。お一ついかがですか?」
 どちらかというと、ボクはプチケーキより、濃紺のミニスカートから伸びる
長い足に気をとられてしまった。むきたてのゴボウみたいな白い美脚。むくむ
くと黒い入道雲が心の中に湧き起こったのは、そのときだ。
「やめておいた方がいいですよ!」
 ボクが叫んでいるそばから、FCメンバーの面々は奇声を上げて、プチケー
キにむらがり始めている。
 昔からタダより怖いモノはない、というのを知らないのか? いや、それ以
前の問題のような気がする……。
 どう考えても、彼女の発するオーラはアヤシイ、アヤシすぎる。異様な雰囲
気を察知した一般客はちりじりになり、今や、この階はFCメンバーとその関
係者だけになっている。
「ドレスのウエストがキツくて、食べれんです」
 吉田象が憮然とした表情で、ウエストのリボンをゆるめた。次の瞬間、もの
すごい勢いでプチケーキを口に突っ込む。
 ボクは下に落ちそうになった吉田象のケータイを拾い上げ、着物の袂に入れ
た。どう見ても、人の話を聞ける状態じゃなかったからね。
「いやはや。――ってのは、こーゆーときに使うんだな……」
 ボクは冷たい廊下に座り込む。こうなると、大人しく食事が終わるのを待つ
しかない。
 食欲の権化となった彼女達に、ある程度は予期できた異変が訪れたのは数分
後だった。
「ムカツクッ! 一服もられたってカンジ?」
「何これ、ちょー体がヘンよ」
 悪態をつきながら、FCメンバーの面々が膝から崩れ落ちていく。面白いよ
うにバタバタ倒れていくものだから、ボクは皆で示し合わせているのかと思っ
たぐらいだ。

 結局、無事だったのはメンバーの半分(よく考えると、スゴイことかも)と、
誘惑に負けなかったボクとエリ姉、二ケタは試食したはずの吉田象だった。
「おバカさんね。これはゾウも気絶する睡眠薬入り、その名も『爆睡ケーキ』
よ! おーほっほっほっ」
 ウエイトレスの高笑いが廊下の壁と床にぶつかって、うおんうおん木霊する。
「あんた、《流星会》のメンバーね!」
 エリ姉が詰め寄っても、彼女は相変わらず笑い続けている。脳味噌沸騰寸前
の部会長を前に、大した余裕と肺活量だ。
「うふふ。あたくしとお話をしていても、よろしいのかしら?」
 細い腰をひねると、ウエイトレスはパチンと指を鳴らした。
 彼女の視線は前方の職員用トイレに注がれていた。と、そこから三人の《星
の王子様》が飛び出して来たんだ。考える間もない。ボクと吉田象とエリ姉は
一番背の高い王子Aを追いかけ、彼の後に続いて階段を登った。
 生き残った(?)FCメンバーは二分して王子B、Cをそれぞれ追いかけて
行ったようだった。総勢三十名のボク達は、ここで三分されてしまう。
「ちょっと、《星の王子様》待ってください!」
 王子Aは階段を一段抜かしで駆け上がり、女とは思えない脚力で廊下を走り
抜けて行く。
 あの腕の角度、あの絶妙な腿上げは陸上部、しかもインターハイ出場クラス
だ。かといって、本物じゃないとわかっても、急に止まることはできない。
 普段、運動不足のボクは、心臓の爆音を耳元で聞きながら、
 受験は一に体力、二に根性、三四がなくて五に努力だ! 六に受験票を忘れ
るな!
 体育の猪熊センセの口癖を思い浮かべていた。……でも、これだとボクは確
実に滑るぞ。
 《星の王子様》ダミーAはボク達を翻弄する。二階の図書館では書架の間を
ジグザグ走行。ここ三階では、生物室の人体標本とマンボを踊ると、いう妙技
をみせつけた。──というか、そんなことをしているから、ボク達と王子ダミ
ーAとの間は少しずつ縮まっていった。

「待ちなさい、理科子。スカートが足にからんで、走りにくいのよ」
 いついかなるときも、エラそうにエリ姉が言えば、
「スミマセンですだ。さっきのケーキのせいで、お腹の調子が……」
 吉田象が下腹を抱えてうめく。
 上手い具合に、このまま直進すれば女子トイレがある。──と、王子ダミー
Aもトイレの前で足を止めた。
「そこの《星の王子様》らしき人!」
 ボクは一人、彼女の元へダッシュする。余裕の表情で壁にもたれかかってい
た王子ダミーAは、ニヤリと唇の端を持ち上げた。
 あれ? その厚ぼったい下唇と、二つに割れた顎には見覚えがあるぞ……。
「へ? ひょっとして、高橋ぃ!?」
 ボクの素っ頓狂な悲鳴と、自身の変装を一発で看破されてしまった衝撃にだ
ろう、王子ダミーAが目をむく。
「そーゆーお前、誰?」
 しまった、何てことだ!
 今のボクは高橋にとって、ちょっと頭がよくてノートを写させてくれる、お
手軽な友達じゃない。花魁髷を結った絢爛豪華な振り袖姿の女の子なのだ。
「……えーと、理君のイトコでハトコの理科子でぇーす」
 鼻にかかった高い声で必死の演技を試みたけど、高橋は心配そうにボクの額
に手をやった。
「理、頭の具合は大丈夫か?」
 ……わかってんなら、最初から言ってくれよ。
「これには、海より深い事情が、なきにしもあらずというか……何というか」
「お前って、相変わらずハッキリしねぇのな。ないのか、あるのか、どっちな
んだよ?」
 ……ボクは高橋のキッパリした性格が好きだ。
「ないこともないんだよ。高橋こそ、何してんだよ」
「昨日、逆ナンされたオネーサンにバイトを頼まれたんだよ。A棟からC棟の
放送室まで、全力疾走するのがオレ様の仕事」
 今さらのように照れ笑いをして、高橋は自身のパフスリーブに白タイツとい
う王子様ルックを見下ろしている。とすると、他の二人も陸上部のヤツらに違
いない。
「それで、相応の報酬をもらったワケ?」
「成功報酬なんだ。なぁ、理、これって成功だよな?」
 高橋は汗ではがれかけたドーランのせいで、焦げ茶と肌色のまだら顔だ。ボ
クは笑いを堪えるのに必死で、何と言ってよいのかわからず、
「雇い主はこの結果を知らないワケだろ? 高橋が成功だと思ったら、そう報
告すればいいんじゃないかなぁ」
 と曖昧な表現をしてみた。
「お前、頭イイな。お互い秘密厳守な」
 たぶん、高橋は本気で言ってるんだろうけど、ボクは少し悲しい。こーゆー
ときだけなんだよね、ホメられるのってさ。
 いや、こーゆーときにこーゆー発想をしてしまうこーゆーボクが一番、悪い
んだ。あの占い師さんの言う通りじゃないか!
「……あ、ありがとう、高橋ぃッ!」
 走り去る悪友の背中に、ボクは思いの丈を込めてお礼を怒鳴った。なぜか、
高橋は見事にすっ転んだ。

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