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 では今週の作品をどうぞ。
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◇本日の目次…
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 ◆連載小説…くまの 文化祭うぉーず 今週はお休みです。
 ◆連載小説…流河 晶 魔法学院に潜むもの 最終回です。
 ▲オススメメルマガ&HP紹介
 ◆連載小説…神光寺かをり フツウな日々。

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◇連載小説 <魔法学院に潜むもの> 第11回       作:流河 晶
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 その顛末(てんまつ)を、息を詰めて見守っていたダイアデムは、大きく息を
吐き出した。
「……ふう、さーすがサマエル。女の扱いにゃ慣れてんなー。
 ──そら、ネスター、何ボケっとしてんだ、医者呼べよ」
「おお、いけない、そうでしたな」

 ネスターは急いで魔法医を呼び、セエレを医務室に運ばせた。
 アルナ自身の希望もあって、彼女の身柄はサマエルに預けられることと
なった。
 そこでサマエルは使い魔に命じ、彼女を一足先に自分の屋敷に転移させた。

          *      *      *
 
 すべてが済むと、ネスターは賢者と連れに椅子を勧め、自分も、どっかりと
座り込んだ。
 指を鳴らすと使い魔が現れ、彼らに飲み物を振舞う。
 それを一息にあおって、ネスターは深く息をついた。
「……考えてみますと、彼女もまた、あの事件の被害者とも言えますな。
 立ち直ってくれればいいのですが……」

 賢者はうなずいた。
「……こうしたらどうだろう。
 魔族と人族が仲良く暮らす村で、教師をやらせてみたら。
 私が知っているその村は、穏やかないい人達ばかりで、しかも、彼女と同じ
混血児も何人かいるのだが」
「おお、それは願ってもない」
 学院長は顔を輝かせた。

「あの村なら素性を隠す必要はないし、生きる目標ができれば、彼女の心の傷
も早く癒えるだろうしね」
「そうですな。
 それにアルナはセエレだけでなく、ほかの生徒達にも慕われておりました、
きっと、いい教師としてやっていけることでしょう。
 ──よろしくお計らい、お願い致します」
 ネスターは頭を下げた。

「彼女はまだ若いから、やり直しはいくらでもきく。
 ああ、そうだ。セエレには、『キミの力はすばらしい、これにめげず、
がんばるように』と伝えてくれないか」
「はい。賢者殿にそう言っていただければ、励みになることでしょう。
 ……セエレのことに関しましても、幾度お礼申し上げても足りません。
 あなたと彼が、もし会わずにいたらと思いますと……」

 その時、それまでヒマそうに足をぶらぶらさせていたダイアデムが、口を
はさんだ。
「──そうそう、あいつに、オレが謝ってたって言っといてくれよな。
 オレのせいで、とんだとばっちり食わせて悪かったなって。
 一発だけなら殴らせてやるからって……。
 ……アルナには、気がすむまで殴れ、って言うつもりなんだけどさ」

 ネスターは、思わず紅毛の少年を見つめた。
 この国を救ってくれた、小柄な魔物。
 紅い瞳の中に踊る、禍々しいと同時に、不思議と優しい金色の炎。
 そこに、外見にはそぐわぬ深い叡智(えいち)を、彼は見て取った。

 以前は、賢者が、魔物を対等に扱う理由が理解できなかった。
 バケモノなど、使い魔として使役する以外に何の価値があるのかと。
 今日、ネスターは眼からウロコが落ちた気がして、自分を恥じていた。

「……ダイ…アデム殿でしたな、いやいや、あなたは何も悪くありませんよ。
 セエレの場合も、このワシの失態なのですから。
 しかし、あなたこそ真の救国の英雄だったのですな。
 今までのご無礼をお許しください、そして、改めてありがとう
ございました」

 学院長に深々と頭を下げられて、ダイアデムは、居心地悪そうにもじもじ
した。
「や…やめろよ、背中が痒(かゆ)くなっちまう!
 オレはただ、むっか〜し、ファイディー王家の先祖のコとした約束、守った
だけなんだからよ。
 ──なぁ、サマエル」

「……そうは言っても、私が英雄扱いされるのは心苦しいよ。
 この際、他の人達にも、本当のことを教えておくべきだと思うのだが……」
「いらねーって。人間にやたらペコペコされんのって、うぜーんだよ。
 ま、色々あって面白かったぜ、気がすんだし、もー帰ろー、ウチに」
「そう……。では、帰るとしようか」
 ダイアデムを見つめるサマエルの眼は、なぜか、ひどく悲しげだった。

「ぜひまたおそろいでお越し下さい、お待ち申し上げております」
 ネスターは、またもや深く礼をした。
「ああ、来てやるよ、じゃーな」
「さらばだ、ネスター。
 ──ムーヴ!」

 魔法学院の学院長が顔を上げたときには、賢者サマエルと魔界の貴族、
ダイアデムの姿は、もうどこにもなかった。

                         THE END.

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 ◇あとがき
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 いかがでしたか? 
 お読みいただき、ありがとうございました。
 前にも書きましたが、これは「紅龍の夢」シリーズの番外編です。
 サマエルは、この話では”賢者”ということになっていますが、その正体は、
実は……。
 HPをご覧いただいた方にはもうバレてると思いますけど、興味のある方は 
<巻の一/パンドラの箱>と<巻の二/ジュエルベアラー/貴石を帯し者>を
ご一読下さい。
「魔法学院に潜むもの」の時代から、さかのぼること千二百年前のお話です。
 現在、<巻の三/幻夢の迷宮>連載中。
  作者HP:紅龍の夢 http://www12.ocn.ne.jp/~tower/

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 流河さま、連載終了おめでとうございます。

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★ジェイクのお家
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日記で紹介しています。
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★瀬口利幸の短編小説
広大な敷地の面積を表わす時に、東京ドーム10個分などと例えるけど、
たまには広島市民球場も使って欲しい。
ちなみに、10東京ドーム=11広島市民球場
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☆一心の「こころが楽になる」メルマガ
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  軽く読めて、いつまでも心の残る作品ばかり。
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健康食品は危険だと思う方に最適な情報を追求する研究会
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◇連載小説 フツウな日々 第48回             神光寺かをり
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 また雷光が輝いた。
 家がビリビリと揺れる。
 天井近くでブツンと音がして、電灯が消えた。
 昼間なのに真っ暗になった部屋の隅に、白い着物を着た女の人が立っていた。
 いや、立っていると言うよりは、浮かんでいると表現した方が正しいのかも
知れない。
 確かにそこに姿は見える。でも確かにそこに彼女は居るらしい。
『幽霊だ!』
 龍は雷が自分の頭に落ちたみたいに驚き、震えた。
 光なのか影なのか区別が付かないぼんやり加減で見えるその女の人は、龍を
じっと見て、ふわっと笑った。
 真っ白な顔、黒い瞳、薄紅の唇。
「『トラ』?」
 思わず口をついて出てきた言葉に、龍自信が驚き、そして無性に恐ろしくなっ
た。
 女の人は龍を見つめて微笑んだまま黙っている。そうとも違うとも答えてく
れない。
 返事のないことが余計に恐ろしい。
 龍は汗ばんだ腕で眼の回りをごしごしと拭いてから、かっと瞼を開いた。
 女の人は、確かに「トラ」によく似ているけれど、「トラ」より少し背が高
いし、「トラ」より大分髪の毛が長いし、「トラ」よりずっと年上のようだ。
 龍は生唾を無理矢理飲み込んでから、もう一度訊いた。
「寅姫さま?」
 女の人は返事をしなかった。
 その代わり、笑顔を大きくした。
 龍はホッと安堵の息を吐き出した。
 おかしな事だけれど、目の前に幽霊が居るっていうのに、ちっとも怖く感じ
ない。
――幽霊が「トラ」出なくて良かった。
――「トラ」が幽霊になっていなくて良かった。
 そればかり考えて、安心し、喜んでいる。
 でもすぐ困ったことに気付いた。
 寅姫さまの幽霊らしき女の人は、ただ微笑むばかりだ。どうしてここにいる
のか、何をして欲しいのか、何の説明もしてくれない。
 仕方がないから龍は質問することにした。
「どうしてこんな所に居るんですか?」
 寅姫さまはやっぱり答えてくれなかった。
 それは龍が予想したとおりだったけれど、そんな予想が当ったって、ちっと
も嬉しくなんかない。
「困ったなぁ」
 龍は頭を抱え、今度は困惑のため息を吐いた。
 すると、寅姫さまはふんわり、すぅっと彼の膝元までやってきた。そうして、
ひんやり細い手指の先を彼のおでこの真ん中にあてがった。
 ほんの軽く触られただけなのに、龍の身体はぐいっと押しつけられたみたい
に重くなった。
 床は重さに耐えかねて歪み始めた。
 身体はぐんぐん床に押し込まれる。
 まるで、できあがって一時間くらい経った頃のカレーの表面に貼った薄い膜
の上に乗っけたしゃもじみたいに、龍の身体はゆっくりと床にめり込んだ。
 でも龍は、痛みとか苦しさとかは、ちっとも感じなかった。
 なにしろ、溶けてゆく床は暖かいし、寅姫の手はひんやりと心地よい。それ
に目の前の寅姫はずっとにこやかに笑っている。
 何か恐ろしいことが起きるような予兆は、これっぽっちもない。
 龍は真っ暗な場所に落ち込んだのに、まるきり怖くなかった。むしろ、居心
地が良かった。
 そこはふわふわした場所だ。
 体の回りには暖かい液体が満ちていた。
 だのに、息はちっとも苦しくない。
 周囲は薄暗く、仄明るい。
 龍は自分が宙を漂って居るんじゃないかと感じた。
 実際、彼は漂っていた。ただし、空中ではなく、水の中だけれども。
 そしてそれは、緑がかった黄土色の水……。
「姫ヶ池の中だ」
 龍は漠然と理解した。
「でもこの間より濁っている」
 水の中なのに息苦しくないと言うことよりも、その水が酷く汚れていること
の方が、龍には不思議であり、気がかりだ。
「それに天井が低いみたいだ」
 濁った水の彼方に見えるかすかな光に、彼は手をかざした。
 長い爪、節くれ立った指、大きな甲の、逞しい手が、彼の頭上にあった。

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