┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━┫ ☆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人 主婦と創作☆ ┣━┓
┃ ┗┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┛ ┃
┗━━┛             2005年06月04日号 通巻 135号┗━━┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の主幹、銀凰恵です。
 購読会員&投稿会員の交流を目的とした掲示板、是非ご利用下さい。
 >>>http://jhnet.sakura.ne.jp/petit/private/private.cgi<<<
 閲覧はどなたでも自由にできますが、書き込みにはパスワードが必要です。
 現在のパスワードは「9no1」です。
 では今週の作品をどうぞ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇本日の目次…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▲オススメメルマガ&HP紹介
 ◆連載小説…くまの 文化祭うぉーず    今週はお休みです
 ◆連載小説…流河 晶 魔法学院に潜むもの
 ◆連載小説…神光寺かをり フツウな日々。
━━【スポンサーサイト様ご紹介】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
┌───☆│電||子||書||籍||掲||載||無||料|☆───┐
│    └─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘    │
│      詳しくはこちら → http://www.digbook.jp       │
└────────────────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━【オススメメルマガ&HP紹介】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★メールマガジンランキングのマガルド
細かいカテゴリ分類のメールマガジンランキング&検索サイト!
読者数獲得アイテム/相互紹介・次回の予告・メルマガクチコミ掲示板等
>>http://go.prjapan.co.jp/c.php?i=2255_121_75d8_h26998

★瀬口利幸の短編小説
暗算が苦手な僕の友人は、一桁どうしの計算をひっ算でしていた
>>http://go.prjapan.co.jp/c.php?i=2300_121_1657_h23637

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 <魔法学院に潜むもの> 第6回       作:流河 晶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「久しいね、ネスター」
サマエルはフードをはねのけ、微笑んだ。
 下から現れた顔は、賢者と言う称号からは到底想像もつかないほど若々しく、
かつ上品だった。
 その長い髪は白銀、両眼は鮮やかな紅色で、おそらくは生まれつき色素がない、
”白子(アルビノ)”なのだろうと思われた。

「は、お、お久しぶりです……」
 学院長ネスターは、驚きも覚めやらぬ様子でサマエルと握手を交わした。
 サムスとは仮の名。
 彼の正体は、この国では誰一人知らぬ者もない”伝説の賢者”、サマエル
だったのだ。

「ささ、こんなところで立ち話も何です、どうぞ中へ、ダイ殿も……むむ?」
 一行を部屋へ通して初めて、ネスターはセエレに気づき、鳶(とび)色の眼を
見開いた。
「お、お前…セエレではないか、どうしてここへ……」
 しかしセエレは自分のことよりも、伝説の賢者の存在に心を奪われていた。

「学院長先生、この人、本当に、あの…何千年も生きてるっていう賢者様
なんですか!?」
「おや、お前は、そんなことも知らないで一緒にいたのかね?」
「だ…だって、賢者なんて……てっきり、杖なしじゃ歩けもしないヨボヨボの
ジジイ……あ、す、すいません!」
 セエレは真っ赤になり、頭を下げた。
 顔は見ていなかったが、サマエルの声や動作はどうしても、老人のようには
感じられなかったのだ。

 賢者の微笑みが深くなる。
「気にしなくていい、セエレ。
 賢者などと呼ばれているが、私は大したことはしていない。
 舌先三寸で人を丸め込むことと、長生きだけが取り柄なのだよ。
 ……それはさておき、本題に入ろう。ネスター、”真実の鏡”を見せてくれ
ないか。例の件で、彼の濡れ衣を晴らしてやりたいのだ」
「例の……とおっしゃいますと、”禁呪の書”の件ですか?
 しかし……濡れ衣? お言葉ですが、あれはもう決定ずみで……」
 ネスターは横目で、かつての教え子を見た。

「俺はやってません、学院長先生」
 セエレは、胸を張って学院長の眼を見返した。
 様々苦労したせいで頬がこけ、顔の印象は一年半前とはずいぶん違ってしまっ
ていたが、その青い眼には、静かな、だが断固とした自信が感じられた。
 ネスターはどこか眩(まぶ)しげに、過去、問答無用に放校してしまった少年を
見やった。
「……あの時もそう言っておったな、セエレ……」

「ともかく、彼と話をしているうちに、いくつか疑問点が出てきてね。
 確認のために、ぜひとも鏡を見たいのだ」
「はあ、それほどおっしゃるのでしたら……しばしお待ちを」
 渋々といった感じで背後の壁の絵に向かい、ネスターは小声で何事か唱えた。
 直後、絵がぽかりと二つに割れて、彼は、中からA4サイズほどの古びた木箱を
取り出した。
 うやうやしく蓋を開ける。そこには、人の顔とちょうど同じくらいの、楕円形
をした鏡が収められていた。
 周囲の木枠には細やかな装飾が施され、はめ込まれたいくつもの宝石が、
燦然(さんぜん)と光を放っている。

「これです、どうぞ」
「ありがとう。
 ……ふむ、なかなかだな、これは……」
 サマエルはとっくりと鏡を観察し、それからおもむろに口を開いた。
「……鏡よ、真実を示せ。
 一年半前、”禁呪の書”を盗み出したる者は誰か?」
 すると、即座に鏡面が波立つように乱れ、セエレが書庫に忍び込み、書物を
盗み出す場面が映し出された。
「──ウソだ! 俺は盗っちゃいない!」
 叫ぶ少年を、サマエルは穏やかに制した。
「わかっているよ、セエレ。
 よくできているが、これは贋物(にせもの)なのだからね」

「──に…贋物ですと!?」
「そうだよ、ネスター。……さてと、これからが本番だ。
 ──鏡よ、”カオスの貴公子”サマエルの名に於(お)いて命ずる、
汝(なんじ)を創りし者の姿を映せ!
 ──ユーケイズ!」
 賢者は杖をかざして呪文を唱えた。
 刹那、画像は乱れて消滅し、かわって何者かの姿が浮かび上がった。

「……よし、出たぞ……」
 彼は、鏡の像に神経を集中させる。
 しかし、その画像は常に歪み、ねじれ続けて、細かいところまでは識別でき
ない。
 ただ、体つきや髪型から、辛うじて女性ではないかと思われた。

「これが真犯人だ。……敵も、かなりの力の持ち主らしいな。
 妨害されていて、はっきりとは見えない……」
 ネスターの眼が大きく見開かれた。
「……し…真犯人ですと!?
 ──お、お貸しくだされ、サマエル殿!」
 彼は鏡を受け取り、慎重に調べた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
{magclick}
  ━━━━━━━━━━━━PCパエリア━━━━━━━━━━━━━
  ■今さら聞けない、こんな事!でも
  ■メーカーのたらい回しのサポートにウンザリ!
  ■初心者の方からPC知識のある方々まで!
  ■各メーカーのソフトウエア、ハードウエアのトラブルに対応!

  ただいま無料体験も可能。気に入ったら月々わずか2,500円で、
  メール・電話にてサポートいたします。
   ↓
  http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=U4LM6+CC5HX6+C0I+61C2R
  ━━━━━━━━━━━━PCパエリア━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 フツウな日々 第44回             神光寺かをり
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 車は三叉路を鋭角に曲がった。龍の身体はドアの方にぐいと引っ張られた。
「伯母さんは寅が死んでしまった悲しいことと一緒に、寅が生まれた嬉しいこ
とも忘れてしまった。
 だって、生まれたことを憶えていたら、死んでしまったことも思い出してし
まうからね。
 いろんな事を忘れようとしたセイで、伯母さんの心の中は壊れてしまった。
 タイミングがイイというか、悪いというか、ちょうどその時、伯母さんのお
腹の中にはヒメコがいたんだ。
 だから伯母さんは、寅がまだ生まれていなくて、自分のお腹の中にいると思
い込んだ。
 だから、伯母さんはお腹の中のヒメコを寅と呼んだんだ。
 そうすると、伯母さんの心のバランスがすこし良くなったんだ。
 まるで、折れた椅子の脚に、違う棒きれを継ぎ足したみたいな、へんてこな
バランスだったけれども、ともかくフツウに暮らして行けるようにはなった。
 ヒメコが生まれたとき、伯母さんは寅を産んだときの『うれしさ』を思い出
した。でも『寅のことそのもの』を思い出すと、本当は寅が死んでしまった事
も思い出してしまうから、それは思い出せなかった。
 生まれた赤ちゃんは、伯母さんにとっては寅だった。だから生まれた赤ちゃ
んは寅にならなきゃいけなかった」
「だから『トラ』は僕に自分の名前を『トラ』って言ったのか」
 龍は下を向いて、ぽつりとつぶやいた。するとシィお兄さんはちょっと吃驚
した声音で聞いた。
「あの子、君に寅って名乗ってたのかい?」
「うん」
「それは、珍しいな」
 今度はお兄さんがぽつりとつぶやいた。不思議でならないといった調子の声
だった。
「珍しいんですか?」
 龍が質問し返すと、お兄さんは小さくうなずいた。
「ヒメコは本を読むのが好きな子でね」
 質問の答えとは違うことをシィお兄さんがしゃべり始めたので、龍はちょっ
と吃驚したけれども、お兄さんの顔はすごく真剣だったから、何も言わずに一
回小さくうなずいた。
「伯母さんがあの子を外に出したがらがらないから、家にいて本を読むより仕
方がない空なんだけれどね」
「外に出して貰えないんですか?」
 今度の質問には、龍が待っていたのとぴったり合う答えが返ってきた。
「伯母さんの目の届く範囲にいないといけないんだ。あの子の姿が見えなくな
ると、伯母さんは……本当の寅が死んだときのことを思い出すらしくて……パ
ニックになる」
 龍の頭の奥で「トラ」のお母さんは泣き叫んでいた。場所は学校の用具室の
前にも思えたし、池の畔のようにも見えたし、ぜんぜん知らない駐車場みたい
な場所にも思えた。
「だからあの子は、小さい頃からずっと家の中で本を読んでいた。
 伯母さんや俺の両親が買った絵本や児童文学は、あっという間に読み尽くし
た。仕方なく、俺の小学校や中学校や高校ン時の教科書やら参考書やらを読み
始めたけれど、それもあっという間に読み終わった。
 百科事典も名作全集も端から端まで、別冊の索引まで読み尽くした。
 俺のオフクロが買ってきた料理の本とか裁縫の本とか、オヤジが好きで読ん
でる時代劇の小説とか推理小説とか、そういう大人が読む本も読んだ。
 解らない字があれば辞書を引いて読んでた。時々辞書そのものを読むこともある。
 気に入って何度も繰り返して読んでいるヤツもあるし二度と読まない本もあ
るけれど、とにかく家中の本を読んで、読んで、読みまくった。
 おかげでうんと小さな頃から小憎らしいほどいろんな事を知ってた。……
『二度と読まない』クチの本の中身はすっかり忘れるみたいだから、とんでも
ないところで『何も知らない』事もあるけどね」
 シィお兄さんはちょっとだけ笑った。
 龍もちょっと笑った。「トラ」がものすごくたくさんのことを知っている理
由が解ったのと、彼女にも判らないことがあるらしいことが知れたので、大分
ホッとしたからだ。
 でもシィお兄さんの笑顔はすぐに消えて、ちょっと悲しそうな顔になった。
でもその顔も深呼吸でするふりをして、すぐに消してしまった。
「小学校に上がる前には、あの子は漢字博士になってたよ。だから読めちゃっ
たんだ……一番新しいお墓になんて書いてあるか」
 龍は唾を飲み込んだ。膝の上でげんこつを握りしめた。靴下の中で足の指を
全部縮めた。
 全身が硬くなった。
 鼻腔の開いた鼻の奥で、古い本の甘い匂いがした。
 凍り付いた耳元で、水が渦を巻く音が聞こえた。
 頭の中が真っ白になって、目の前が薄暗くなった。
 
━━【Thanks】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★デジタルブックJAPAN&USA
海外とのパイプを強めるための役割を果たし会社です。
>>http://go.prjapan.co.jp/c.php?i=2298_121_deb7_h27874

★6月プレゼントキャンペーン
旅行券10万円やidog、ロート製品など713名様にプレゼ ント!
>>http://www.rclub2.rohto.co.jp/

★ハッスル 得する 副収入ゲッツ
会社売上10%がメンバー数で分配されます。
>>http://go.prjapan.co.jp/c.php?i=2299_121_4f13_h26974

★カラーセラピールーム
港区高輪のセラピストスクール/個別カウンセリングも随時受付
>>http://go.prjapan.co.jp/c.php?i=2289_121_2476_h27076

★中国株式市場センター
他を圧倒するパフォーマンスで差別化する中国株式市場センター
>>http://www.risingbull.co.jp/

★〜ミュウのお仕事紹介〜
お金を儲けるのにお金を使いすぎてませんか?
>>http://www.act21net.co.jp/atm/myu55/index.htm

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★文芸同人「主婦と創作」ではあなたの作品のご投稿をお待ちしています。
 投稿のルールなど、詳しいことはホームページで!
URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
◆このメルマガを読んでの、あなたの感想を聞かせてください◆
  http://www.magachan.com/maginfo.php?id=56&fid=56
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
    ◆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◆
発行人:銀凰恵
URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
Mail:gin_oh@yahoo.co.jp
   このメールマガジンに掲載されている文章の全部または一部を
   無断で転用・転載することは、やっちゃだめです。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
このメールマガジンは、
『まぐまぐ』   http://www.mag2.com/m/0000093007.htm
『メルマガ天国』 http://melten.com/m/10992.html
『めろんぱん』  http://www.melonpan.net/mag.php?004900
『マガジンライフ』http://mg7.com/cgi-bin/hp.cgi?id=12791
『melma!』    http://www.melma.com/mag/67/128867/
を利用して発行しています。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
 なお、当方では代理解除は行っておりません。
                解除は上記アドレスから行ってくださいね。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
{magclick}
─【PR】───────────────────────────────
「はもぶろ(http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=U4K1K+BYGJ0A+KAA+614CZ)」は
まだまだハードルの高いパソコンやインターネットを
誰でも使えるよう簡単にブログとホームページを立ち上げれる
優れたユーザインターフェイスを持ち、
今後ショッピングカート機能やアフィリエイト機能などの実装を
順次予定しており、
ブログを書く個人に具体的なメリットを提供できるブログサービスです。
───────────────────────────────【PR】─