-------◇テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◇-------
---------------------------------------------- 2005年03月05日号 ----
------------------------------------------------------ 通巻122号 -----
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ご挨拶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 初めましてのかたは、初めまして。そうでない方は、お待たせ致しました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の主幹、このくしゃみと鼻水の原因は
インフルエンザなのか杉花粉なのか、あるいはその合わせ技なのかを
激しくお悩み中の銀凰です。
 どっちにせよ、日常生活に支障が出まくりである現状はかわらないんですけ
れども……ぐすん。
 さて、今週くまのさまの「天狼戦記−華−」がついに最終回を迎えられます!
 それでは、今週の作品をどうぞ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇本日の目次…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▲メルマガ・Webサイト【PR】コーナー1
 ◆連載小説…くまのサマ 天狼戦記−華− 最終回
 ◆連載小説…神光寺かをり フツウな日々。 今週はお休みです。
 ▲メルマガ・Webサイト【PR】コーナー2
 ◆このメルマガを読んでの、あなたの感想を聞かせてください◆
           http://www.magachan.com/maginfo.php?id=56&fid=56
━━【特選情報】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐┌─┐
 ┌───☆│電||子||書||籍||掲||載||無||料|☆───┐
 │    └─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘└─┘    │
 │      詳しくはこちら → http://www.digbook.jp       │
 └────────────────────────────────┘
━【メルマガ&HP相互紹介】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ホームページ名]メールマガジンランキングのマガルド
[PR]= 読みたいマガジンがすぐに見つかる!
   細かいカテゴリ分類のメールマガジンランキング&検索エンジンサイト!
   プレゼント懸賞も随時実施しています。
   読者数獲得アイテム/相互紹介・予告・メルマガクチコミ掲示板等。
[URL]= http://www.magald.com/

[ホームページ名]京都 旅行 わがまち乙訓
   この町に残る、歴史的名所、寺社仏閣や逸話・寓話などの紹介ブログ。
[URL]= http://otokuni.livedoor.biz/

[メルマガ名]「【お試し100円セール♪】お買い得情報〜!」
[PR]= 日本人が漬物を食べなくなって大腸ガンが増えたことご存知ですか?
   ●まつしたのおつけもの 健康情報
   ぜひ読んでください。
[URL]= http://www.magachan.com/maginfo.php?id=168&fid=56

[メルマガ名]月刊メールマガジン『縦横無尽の知的冒険』
[PR]= 知的刺激を必要とする方、思索力を鍛えたい方、教養を幅広く求める
   方のために、毎月様々なテーマでレクチャーをお届けします。
   本誌をガイドに、エキサイティングな学問の世界を、専門の垣根を
   超えて縦横無尽に冒険しましょう
[URL]= http://melten.com/osusume/?m=657&u=10992
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇連載小説 天狼戦記−華−                 作:くまの
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*終章*
 北の大地の果て、古びた洋館の地下室に眠り姫がいる。
 これを知り得るのは、ごくわずかの者だけだ。神楽家にとって最強の切り札
ともいえる少女は、彼女の母親と同じく、世間ではすでに死んだ人間として扱
われていた。
 事実、この世界に彼女の意識はない。
 桜子と柏木の会話を盗み聴いたところ、彼女は半永久的に少女の姿のままな
のだという。そこは《檜樹》と《金老樹》の望んだ通りだ。
 彼女はある意味、墓標と変わらない。神楽の血が続く限り、彼女を守り続け
ていくことが、一族の結束を固めることに繋がるのだろう……。
 ――おはよう、六花。
 神楽一樹は心の中で声をかけると、《雪華》に部屋への扉を開けさせる。
「おはようございます、椛様」
 もう一度、今度は声を出して、天蓋付きベッドに歩み寄っていった。その先
では、可憐な少女が羽根枕に埋もれて夢見ている。
 活発期とはこのことか……見事だな。
 六花の異変に気がつき、一樹の唇から思わず吐息がこぼれ落ちた。
 昨日、桜子が「《カズラ》は活発期に入った」と言っていた。《天狼》と
《天狼石》は常に連動しているため、六花の体調が我がことのようにわかるの
だろう。
 その言葉通り、六花の黒髪は肩から腰まで一気に伸びていた。これから先は
手足の爪と同様、三日に一度は切らなければならないだろう。小さい身体の中
で、彼女のものではない大きな存在が脈動しているのだ、と一樹は改めて思い
知らされる。
「椛様、この山奥にも春が参りました。《雪華》」
「はい」
 《雪華》が摘んだばかりの花を青磁の花瓶にいけて、形ばかりの窓辺に飾っ
た。彼女の毎朝の務めだ。一樹はそれを横目にベッドの前で膝を折ると、兎影
を召喚(よ)んだ。
「これは《卯月》です。《此花》によく似ていますでしょう? 私がいない間、
代わりの話し相手としてください」
 少女に語らう一樹の表情は、彼を知る人が見れば驚嘆するほど柔和なものだ。
《卯月》が六花の枕許で無邪気に跳ね回るのを、笑って許している。
 彼は当主の命で六花の管理を任されている。
 だが、自分のできることは、一方的にとりとめのない話をするだけだ。身の
回りの世話は男には無理だし、第一、恥ずかしがり屋の彼女がそれを望まない
だろう。
 だから、生前の彼女が望んだ兄を演じて見せている。そう、一樹は思ってい
たが……望んでいるのは自分だと気がついたのはいつの頃だろう?
 …………本当によく寝ている。
 あどけない表情で寝息を立てている彼女は幸せそうで、このときだけ彼の心
にも明かりが灯る。
 清潔に整えられた部屋で、時を忘れ眠り続ける六花の身体。皮肉なことに、
意識があったときより今の方が、瑞々しい美しさに溢れている。身体の隅々ま
で、《神石》の力が行き渡っているおかげだ。
 これが最善の道だった、六花の髪を手ですきながら一樹は思う。
 もし、《反魂の術》が上手くいっていたら、今度こそ、桜子は六花の息の根
を止めただろうから。
 神楽桜子は正式に当主《桜姫》となった現在、大きな悩みを抱えている。
《神石》たる《カズラ》が、本来の主ではなく六花を主として選んだ、という
誤算に。
『一樹様、そろそろ出立のお時間が……』
 ためらいがちに、《雪華》が憂い顔を向けてくる。声をかけられなければ、
何時間でも一樹はそうして物思いにふけってしまう。
 ――一体、お前は何をしようとしている?
 一樹の頭にあるのは、その疑問だけだ。
 《カズラ》は六花の身体を生かすため、力を放出する以外は沈黙を守ってい
る。
 彼女の狂態が今でも、一樹の耳の奥に残っている。弥生と同じく愛しい者を
失う恐怖と絶望に、気も狂わんばかりの絶叫だった。
 六花の魂は自らの力に飲み込まれ、黄泉へと散ってしまった。その場にいた
誰もがそう解釈したが、ただ一人、一樹だけは《カズラ》が施術したのだと直
感していた。
 六花の身体へ《神石》を戻したとき、わずかだが空間の変動が起こったのだ。
今も、なお策を弄しているに違いない。これは一樹の希望でもあった。
 あのか弱い少女は弥生を自殺させ、神楽家代々の当主の記憶を司る《金老樹》
を、桜子に抹消させてしまう原因となった。
 けれど、朽ち果てる寸前の古樹に、若木が芽吹くきっかけとなったことも事
実だ。これが《カズラ》のいう役目ならば、彼女の身体は土に還ってもいいは
ずだ。
 いや、一樹はどんな形でもいい、六花に生きていて欲しかった。椛としての
役目は終わったのだから、今度は六花として、自分の妹として…………。
 美しい亡骸を人目にさらすのが、目的ではないだろう? 六花の身体を保護
する意味があるのだろう、《カズラ》?
 ふいに、一樹の滑らかな指の動きが止まった。──六花の艶やかな唇がかす
かに動いた気がしたのだ。
『オ前ニハ、知ル資格ガアル』
 少女の人差し指がついと天井を指さした。
『カズキ様…………ッ!』
 《卯月》が短い悲鳴をあげる。《雪華》が《障壁》を張るのを制して、一樹
は同じ効果を持つ『護持眼』を使った。これから先、自分の護りは自分でする
癖をつけなければならない。
 《雪華》は六花の許に置いてゆくからな。
 だが、六花の指先から出た赤い光に、攻撃の意図はなかった。遠見術の『天
眼』の応用らしい、天井にぶつかると空間を歪ませて一つの風景を映し出した。
 場所はわからないが、空の色や生息する植物、人間の言葉使いから道内では
ないと一樹は思った。少なくとも、東北地方より北ではない。
 濃紺のセーラー服の少女二人が、高校までのポプラ並木を歩いている。朝の
登校ラッシュらしく、周りにも同じ制服姿の生徒達が校門に向かっている。
「ねぇ、現国のプリントやってきた?」
 色黒の少女が元気よく言う。
「──あ…………私、やるの忘れちゃった」
 答えた美少女は、一目見ただけでハーフだと知れる華のある顔立ちをしてい
る。栗色の髪をかき上げると、魅力的な微笑みを作る。
 人によっては媚びているように見えてしまう動作も、彼女の場合、人の保護
欲を呼び起こす。
 外見の美醜は関係なかった。少女の内側から滲み出る水晶のような魂の輝き
に、周りが影響されているのだ。
「祐子は退院したばかりだもんねぇ。しょうがないなぁ。あたしのヤツを写さ
せたげるよ」
「ありがとう、奈良ちゃん大好き」
 案の定、友人は苦笑しながらも嬉しそうだ。
「そうか……あれが六花なんだな?」
 桜子の『反魂の術』が失敗したのは、それより一瞬早く《カズラ》により、
六花の魂があの少女の身体に運ばれたことにあったのだ。
 一樹の言葉を肯定するように、六花のまぶたが開かれた。反動もつけずに半
身を起こすと、
『アレハ、ココデ果タスベキ役目ヲ終エタ。コノ後ハ、望ム生ヲ送ラセテヤル
ノガ、我ノ最後ノ務メデアリ、弥生トノ約定ダ』
「…………しかし」
 《カズラ》が桜子の命に従おうが逆らおうが、一樹には何の興味もない。心
配なのは六花のことだ。あんな無防備な人間の身体に、元《天狼石》であった
少女の魂は目立ち過ぎる。
『アノ少女ハ人狼ニ縁(ゆかり)ナイ者ナレド、他ニ器ガナカッタ。アレハ今、
目覚メタバカリ。魂ノ光ヲ抑エルコトハデキナイ。ジキニ、我ガ中和シテヤロ
ウ……シカシ』
 ここで初めて、自信に満ちた《神石》の口調が弱くなる。
 六花の魂が放射する光を覆い尽くす力を注げば、まだ不安定な魂まで傷付け
かねない。《カズラ》は口にしないが、彼女自身も目覚めたばかりの赤子同然
だと、一樹は看破している。《天狼石》から吸収した力のすべてを、大規模な
『反魂の術』に費やしてしまったからだ。
「ふん、護りの従使を送れというのだな」
 《カズラ》は一樹の顔を見つめた後、満足そうにうなずく。対して、彼は細
い肩をすくめただけだ。彼女は先刻承知なのだ。
 事実、俺はこのやり取りを他に漏らさないだろう。
『ダガ、我モ《桜姫》ノ命ヲ果タソウ。ソレガタメ、コノ世ニ留マッタノダ』
「嘘を言うな。六花の魂があの娘に定着するのを見届けるためだろう、違うか?」
 気分を害したのか、映像が消えてしまった。
『我ガ主ハ愛シ子ノミ』
 こいつは自分と同類だと、一樹は奇妙な親近感を覚えていた。《神石》がす
べての力を放出してしまえば、《桜姫》は息絶える。それがわかっていても、
《カズラ》の存在が彼は心の底から嬉しい。
「お前は当主に仕えると言いながら、背後から斬り付ける真似をするのか?」
 苦笑混じりに言うが、一樹の瞳に批判めいた色はない。それどころか、頭の
中では、どの従使が妹の護衛に適任かを考え始めている。場所が東京なら、都
内の大学に進学する自分には都合がいいのだが……。
「《雪華》、裕子について調べろ。この意地の悪い《神石》はこれ以上、ヒン
トをくれないらしい」
 一樹の言葉に白い乙女が微笑む。そうなれば、この館に捨て置かれることな
く、主と共にあることができる。
「はい、一樹様。この《雪華》にお任せくださいませ」
 《カズラ》は頼もしい共犯者達に可憐な笑みを見せ、
『アレノ幸セガ我ノ望ミ。ソナタラモソウデアロウ?』
 ゆっくりと手を伸ばした。
「まったく、俺も厄介なものに見込まれたものだな」
 一樹はその細い腕を引き上げ、彼女の腰を優しく抱き寄せる。この瞬間、二
人の間に世界を変えかねない密約が取り交わされた。

 ──佐野六花と呼ばれた少女を守り続けること。今から、これから先も、命
ある限り永遠に……。

◆あとがき◆
今までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
そのうち、自サイトにDL版を作る予定です。よろしかったら、どうぞ。
                               くまの拝
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
===================================
夢が見つかる!│ 岡崎太郎式簡単手帳術「夢」実現ノート │ アイティエム
…………………└───────────────────┘…………………
 発売10日で6刷3万部を売りベストセラー記録中の「1日3分夢実現ノート」
 その製品版モチベーションシートがついに発売されました!
http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=TW6K0+2G49EA+F0U+5Z6WZ
===================================
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━【PR】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[ホームページ名]愛される女になる魅力向上コンサルティング
セックスの誤解は根強い。知らないと愛されないオーガズムの秘訣
[URL]http://www.hypnos.jp/hypno/charm.html

[ホームページ名]FUJITAKA
毎日を元気で生き生きと健康に過ごす為に、良い商品を提供します
[URL]http://www.fujitaka.net/

[ホームページ名]リンクサポーターEC登録もれなく2000円GET!
リンクサポーターではEC登録でもれなく2000円をプレゼント中!
[URL]http://www.nesps.com/present.html?25

[ホームページ名]横断幕屋
横断幕が簡単に自分で作れます!今すぐクリック!!
[URL]http://www.rollshiya.com

[ホームページ名]京都 旅行 わがまち乙訓
町に残る、名所や旧跡、また逸話、寓話などの紹介。
[URL]http://otokuni.livedoor.biz/

[ホームページ名]Yahoo!ショップ オーツーランド
全国各地の名産品〜雑貨まで約800点を取り揃えております。
[URL]http://store.yahoo.co.jp/ohtsu/index.html

[ホームページ名]カジェルの森
心がポカポカあったかになれるひろはまかずとしの言の葉サイト。
[URL]http://www.rakuten.co.jp/kajel/

[ホームページ名]◇◇生活互助会◇◇会員登録無料
ショッピングから各種サービスまで、超お得な特典がいっぱい!
[URL]http://www.sei-go.jp/647388

───────────────────────────────────
★文芸同人「主婦と創作」ではあなたの作品のご投稿をお待ちしています。
 投稿のルールなど、詳しいことはホームページで!
URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
    ◆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◆
発行人:銀凰恵
URL :http://mm.9no1.gozaru.jp/
Mail:gin_oh@yahoo.co.jp
   このメールマガジンに掲載されている文章の全部または一部を
   無断で転用・転載することは、やっちゃだめです。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
このメールマガジンは、
『まぐまぐ』   http://www.mag2.com/m/0000093007.htm
『メルマガ天国』 http://melten.com/m/10992.html
『めろんぱん』  http://www.melonpan.net/mag.php?004900
『マガジンライフ』http://mg7.com/cgi-bin/hp.cgi?id=12791
『melma!』    http://www.melma.com/mag/67/128867/
を利用して発行しています。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
 なお、当方では代理解除は行っておりません。
                解除は上記アドレスから行ってくださいね。
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。.:*・
■■■乗り遅れるな!週末起業フォーラム公式メルマガ登録募集中!!■■■
今、話題の「週末起業」を提唱したのは私たち「週末起業フォーラム」です。
会社を辞めるリスクを冒さず、給料以外の収入源を確保する方法を、
メルマガで公開中!。「週末起業」は独立開業も実現します!
※メルマガ「会社を辞めずに起業する!by週末起業フォーラム」【無料】
↓↓↓
http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=TWKNL+4Z7KYA+7HG+HYFLV
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
━PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
{magclick}