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-----◇ライトオタク同人主婦達のぐうたら創作日記 「主婦と創作」◇-----
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---------------------------------------------- 2003年08月26日号 ----
------------------------------------------------------- 通巻51号 -----
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◇ご挨拶
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 初めましてのかたは、初めまして。
 そうでない方は、お暑うございます、お待たせしました。
 自称「文芸同人誌」主婦と創作の主幹、銀凰@虚弱体質です。
 メルマガの発行を遅らせてしまいましたことを深くお詫び致します。
 それでは感謝を込めて今週の作品をどうぞ!
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◇本日の目次…
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 ◆連載小説…くまのサマ 小説「星眼の巫女」(9)
 ◆    …神光寺かをり 小説「舞殿の【女帝】」(13)
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◇連載小説 星眼の巫女                   作:くまの
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*8*
 建物を飛び出した実留(みとめ)の後を黒の男達は執念深く追って来ていた。
だが、闘神と化した彼女には指一本触れられなかった。
 繊細な白い頬に触れるその前に、巫女が宿す女神の剣舞の餌食となった。実
用性に欠けるナイフは捨てるついでに、追っ手の右目に突き刺した。半熟卵に
フォークを入れたときのような感触が、まだ実留の手の内に残っている。
 ――血が恐ろしいのならば、目をつぶっておればよい。
「平気よ、大丈夫。だって、私は自分を守るためにやっているだけだもの……」
 男達から奪い取った剣と、さすがに造りのしっかりした宝剣で、何人もの男
達を血祭りにあげていた。
 殺しはしない。頭蓋は柄で軽く打ち、利き腕と足の一本を斬り払い、気が向
けば骨を砕くだけだ。しつこい者には下腹の皮を薄く裂いて、内臓に少々、傷
をつけてやる。
「うわあぁッ」
 仲間の横腹から鮮血が吹き出る様を見て、最後まで残った男は恐怖に顔を歪
めた。
 ──何故、殺さぬのじゃ?
 聞き分けの良くない我が子を諭すように、実留は心の問いに答える。
「そんな面倒しなくても、向こうからいなくなるわ」
 深呼吸をひとつすると、森と水の澄んだ空気が肺いっぱいに広がった。よう
やく外に出ることができた喜びで、実留は気分が高揚していた。
 剣にまわとりついた血油をスカートの裾でふき取り、下草の茂る樹木の下に
寝転んだ。頭上から降り注ぐ鳥のさえずりが耳に心地よい。
 監禁されていた建物はそれほど山深くにあったわけではないらしい。麓に点
在している民家の青い屋根を目の端でとらえ、実留は息を吐いた。
 これから、どうしようかしら……。
 半身を起こし、日差しをさえぎるように顔の上に右手をかざすと、紺碧の反
射光が両目を射った。右手の甲に見事な青玉が埋め込まれてあるのだ。
 不思議と驚嘆や困惑、狂喜といった感情はわいてこなかった。自分が聖眼の
巫女であるという事実は、この聖眼の神石が雄弁に物語っている。だが、それ
が何だというのだろう?
 ……でも、これを売ったら、少しはお金になるかもしれないわね。
 とりあえず、自宅に帰るにも連絡をとるにもお金が必要だった。売るのが無
理ならば、質にでも入れればいい。
「後で、カイ達が買い戻せばいいんだわ」
 そこまで考え、実留は目の前に誰か存在しているかのように頭を下げた。
「ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったの……あなたと離れるつもりはな
いわ。あなたは繁栄と豊穣の大地の女神ローダットね?」
 先程から、実留に語りかけてくる女性の声。これが、シーシャ達のいう女神
なのか?
 ──妾は……妾がどちらなのかわからぬ。永の眠りの後はいつもこうじゃ。
「この神石から考えると、あなたは女神ローダットのようよ」
 ――さようか? ならば、神石の目覚めが近づけば、器(神石)から抜けた
妾はそなたと一体となる。人間が作った器(神石)など、そなたの好きにする
がよい。
「そう。なら、安全な場所にいくまでは、売れないわね」
 落ち着いて考えてみれば、山の麓に青玉の価値がわかる宝石店や質屋がある
はずもない。あったところで、実留が相手では子供だと見くびられるに決まっ
ている。下手すれば、盗品扱いを受け、警察に連絡されるかもしれない。
 それに手の甲を見れば、ついているという生優しいものではない。食い込む、
いや内側から皮を破って生えている、という印象さえ受ける。
 カイはラート神殿の神官が行う除去儀式によって、神石が取り外せると語っ
ていた。
 だからこそ、アドビスは神石を奪取するため、実留の腕を斬り取ろうとした
のだ。
 このまま大人しく待っていれば、カイ達はここにやって来るのではないだろ
うか。あのとき、アンナを探し当てたように……。
 ──あのような目に遭って、そなたはまだ、そのような愚かなことを。それ
はそなたがためではないのじゃ。聖眼の巫女がため、己が任務のためであろう。
 声の主は実留を激しく叱咤する。やはり、自分は筋金入りの臆病者らしい。
 ――そなたは唯一無二の巫女じゃ、無力な女子供ではないのじゃ。できぬこ
となぞないのじゃぞ。
「ああ、そうだわ」
 カイとシーシャの驚きあわてる姿が目に浮かぶ。完全に見捨てた少女が目的
の巫女だったのだ。どんな甘い言葉でご機嫌を取るだろう?
 それとも、美しい宝飾品や女の子の好きそうなものを、山ほど抱えてやって
くるかもしれない。国を代表して来日している二人ならば、実留のどんな高価
な我が儘もきいてくれるだろう。
 ──巫女よ、その者どもはバクターシアの誠の使者なのか? 妾の気配さえ
感ぜられぬ人間どもじゃぞ。
 そうだ、アドビスのように片手をちぎり盗ろうとしない確証はないというの
に。
 疑惑が膨れ上がり、増殖していくのに、さほど時間はかからなかった。
 やはり、自分は騙されていたのかもしれない。アンナの額には何らかの細工
をしたのかもしれない。
 私のアンナに酷いことを……。
 ──この世界、己以外は敵ぞ。妾だけはそなたの味方じゃ。
「そうよ、私は今までの私とは違う。一人で家に帰ることができるんだわ」
 実留は力を込めてつぶやく。
 今の自分には、その実力がある。シーシャは説明してくれなかったが、この
神業の剣技、無限に涌き出る活力こそが聖眼の力なのだろう。巫女がその力を
使って悪いはずがない。
 ──そうじゃ、そなたを止めることは何人(なんぴと)たりともできぬ。
 民家を訪ねよう、と実留は思った。電話くらいなら貸してくれるかもしれな
い。もし、交渉が決裂したら派出所なり交番なりを探せばいい。事情を話せば
お金を貸してくれるはずだ。
 すべて失敗しても、最終的には、この剣で実力行使に出ればいいじゃない。
 ──殺せばよいのじゃ。
 急に目の前が開かれたようで、心が弾む。
「また、誰か来たようね」
 実留は宝剣を支えに立ち上がると、青い匂いのする草を払った。剣の勢いは
衰えていなかったが足元がふらついた。さすがに、疲れていた。
 ──妾にすべてを委ねるのじゃ。そなたはしばし眠りにつけばよい。
 自分の意志に関係なく、次の攻撃態勢に移れるように、実留は片膝をついた。
『妾に害をなす気か?』
 枝を払い出現した二人の男に、実留は短く問いを投げかける。
 今の実留は彼女であって彼女ではない。実留の意識は沈み、女神の力が最も
発揮できる半覚醒状態に移行しつつあった。
「ラディーカの反応は正確だな。最も、お前が自力で結界を出なければ話にも
ならないが」
 来ないで、こっちに近寄らないで。
 実留の心の悲鳴を聞いているのか、いないのか、金髪の少年は実留のそばに
近寄って来る。
『カイ、名前はカイか。そなた、ひどく不快な白いモノを抱えているな』
「実留さん?」
 長身の青年の方が先に、実留の異変に気づいたようだ。だが、遅い!
 実留――女神の剣は、カイの首筋にぴたりと当てられていた。
「……実留、何があった?」
 女神に懐かしい感情を呼び起こす深い瑠璃の瞳が、恐怖ではなく哀れみの色
を映す。
『そなたには無用のことじゃ。その首、もらい受けるぞ』
「それは、できない相談だ」
 答えと共に、女神のみぞおちへ拳が入る。下腹を押さえ、無防備にさらした
首筋への速攻には移らず、少年はそのまま後ろへ飛びすさった。
「シーシャ、お前は手を出すな!」
 女神の背後に回り込んだ男から、闘気が完全に消えた。犬のような忠誠心だ、
と女神は感心する。
「カイ様、油断なさらぬように」
 こちらの胸元に飛び込んでくる。一拍前、絶妙のタイミングで女神の額に何
かが当たった。だが、当たると見えた次の瞬間、粉々になって地面にこぼれ落
ちていた。
 女神の意識がそれた隙に、カイは拳の中に幾つかの石塊を隠しこんだものら
しい。実戦を幾度かは経験した人間らしい。
 なるほど、年のわりには熟練した体術の持ち主だ。だが、蹴りも突きにも、
心の迷いが生んだわずかながらの隙がある。
『カイとやら、腰に佩いた剣は何故じゃ?』
 戯れ言を口にしながらも、女神の剣は的確に急所を突く。軽い身のこなしで、
左右に飛ぶ少年の息も次第に乱れてきた。
『逃げてばかりでは、妾の神石は手に入らぬぞッ』
 脇腹の鋭い一撃をかわした直後、下草に足を取られ、カイは態勢が崩してし
まった。血に飢えた鬼神の女神が、それを見逃すはずがない。
 微笑みすら浮かべながら、カイの胴を払い、返す剣で肩を斬りつけた。
 手応えを感じて振り向くと、カイは片手をだらりと下げたまま、荒い息を吐
いている。右肩から吹き出した血は腕を伝い、複雑な絹刺繍のように地面へと
続いていた。
「正気に戻れ! オレは、お前とやり合うつもりはないんだ!」
 じりじりと間合いを詰める女神に対して、カイも同じだけ後退する。
『やり合うつもりのない人間に、妾の刻を無駄にできぬわ。これが、最後じゃ!』
 踏み出した女神の右足に、小さな白い固まりがからまった。
『──邪魔なことよ』
 女神は力いっぱい蹴り上げ向き直る。しかし、カイとの間合いには第二の男
の姿があった。
『殺すには、ちと惜しいの』
 実留が感じたように女神もまた、シーシャの美しさに感嘆した。
 賞賛を口にしながらも、女神は彼の戦闘能力の低い外見に騙されてはいない。
身体から吹き出す闘気と血の匂いは、数え切れぬほどの戦いをくぐり抜けてき
た者の証明だ。
「待て、シーシャ止めろ!」
 カイはこの後におよんでも、まだ男の袖をつかんだまま離さない。
『そなた、この娘を好いておるのか? 確かに妾の器に相応しい女子ではある
がな。だが、そなたでは愛し子は救えぬ』
「カイ様ッ! お放し下さい!」
 シーシャは荒く振り払う。
「お許し下さい、バルディス王子ッ!!」
 黒い髪の青年は大型の肉食獣そのままに、女神に躍りかかって来た。

                                 続く
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 主婦と創作ではオリジナルなテキスト作品の投稿を募っております。
 自作(必須)で、テキスト形式メルマガで発表できる作品でしたら、小説か
ら俳句まで、ジャンルは問いません。 震ってご投稿下さい。
…でもとりあえず、規約には目を通して下さいな。
★投稿規約のページ
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◇連載小説「クレール光の伝説 番外編 舞殿の【女帝】」第13回
                           作:神光寺かをり
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作者注※
この物語はお姫様倶楽部発行のビジュアルノベルゲーム「お姫様舞踏会オフラ
インスペシャル」の隠しシナリオをベースにした書き下ろし小説です。
ゲームはプレイヤーキャラの一人称視点で展開しますが、この小説は視点が三
人称に変更されております。
なお、神光寺かをりのウェブ小説「クレール光の伝説」とは微妙に設定が違う
部分があります。(それ故「番外編」なのですが)
また、ゲームのシナリオとも微妙に違いが生じるかも知れません。
著作権はお姫様倶楽部と神光寺かをりが所有しております。
著作者の許可無く転載・複製なさらないでください。
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 厚手の白いタイツを穿いてはいる。しかし裳裾が膝頭より上にあるものだか
ら、踝も脹脛も太股も、のぞき込めばそれよりも上だって見えてしまいそうだ。
 ピエトロは、あわてて視線を上に移動させた。
 女性はにこりと笑い、
「ピエトロ様、でございましたわね?」
「はい。えっと…」
「パトリシアと申します。ルッカ・アイランドから参りました」
「ようこそ、パトリシア姫」
 ピエトロはうわずった声で応じた。
 礼儀にかなった挨拶のために視線を落とすと、どうしてもパトリシアの脚が
目に入る。
 ピエトロは自分の顔がリンゴよりも赤くなっているのではないかと不安に感
じた。
「さあ、参りましょう」
 裏返った声で言い、がくがくした足取りで歩き出した。
「やっぱり、気になりますか?」
 後から付いてきたパトリシアが、恥ずかしそうではあるがそれでいて少々う
れしげにも聞こえる声音で訊ねる。
 気にならないはずがないのだが、それを正直に答えるわけにも行かない。
「い、いえ。あの。申し訳ありません」
ピエトロは、さらに1オクターブほど高い声で答えた。
「これは、儀礼舞踏用の衣装なんです」
 誇りに満ちた声でパトリシアが言う。しかしすぐに声音が弱々しくなった。
「実は、港からこちらに付くまでの間に、荷物が行李ごと無くなってしまって。
たぶん我が国の手違いだとは思うのですけれど…。そのようなわけで、普段着
るためのドレスも、舞踏会用のドレスもございませんの。
 ギネビア様がすぐに仕立てをして用意をしてくださるとおっしゃったのです
が、幸いこの衣装が残っておりましたから」
 そう言って、姫はむしろ誇らしそうに短いスカートの裾を軽くつまんで見せ
た。
「儀礼舞踏と言うと、姫は神前で舞を捧げるお役目を?」
「ええ、ルッカ王家に生まれた娘は皆その役目を担いますの」
 ピエトロはルッカ・アイランドなる国の名前を今初めて聞いた。しかし、王
家が神官を兼ねる形態の神聖国家というものがあるということは知っている。
「左様でございますか」
 ピエトロは薄暗い神殿で舞い踊るパトリシアの姿を想像した。
 神懸かりになった巫(かんなぎ)は、人の世の制約を総て取り払って舞い踊
るという。けがをしても、衣服が乱れても、お構いなしで踊り続ける。
『パトリシア姫もそのようになられるのだろうか?』
 少々興味がわいた。それも、かなり下世話な興味だった。ピエトロが口元に
だらしない笑みを浮かべたそのとき、
「ああ、ここに違いありませんわ! ほら、ドアの隙間から湯気が漏れており
ますもの」
パトリシアは小さなドアに向かって駆けだした。
 確かに、湿気を帯びた硫黄の香りがドアの周囲に満ちている。ドアノブには
「ご婦人専用」と書かれた、小さな札がかかっていた。
「ああ、良かった。…でも、あの方との待ち合わせには、すっかり遅れてしまっ
たようだけれど」
「待ち合わせ、ですか?」
「ええ、古くからのお友達ですのよ。わたくし、本当はよそ様の国の舞踏会に
は出るつもりはなかったのですけれど…。でも、そのお友達も参加するのだと、
こちらの国からのご使者の方がおっしゃったので、決心してまいりましたの」
 少々邪な想像をしていたピエトロは、「もしやそのお友達と申されるのは、
殿方ですか?」などという、失礼なことを口にしそうになったが、危ういとこ
ろでその言葉を飲み込んだ。
 さて。
 ようやっと目的地にたどり着いたパトリシアは、安堵とうれしさとで文字通
りに舞い上がっていた。
「ご案内頂きありがとうございます」
 まるでカーテンコールを受ける踊り子のように、しなやかな礼をし、早々に
件のドアの中へ消えていった。
 独り廊下に取り残された体のピエトロは、
「先ほど宮殿の中を歩き回ったときは、果てしなく長いと思った廊下が、なぜ
こんなにも短く感じられるのだろう。せめてもう少しパトリシア姫と話をして
いたかったなぁ」
などとため息混じりにつぶやいた。それでも直後には、己の役務を思い出し、
「しまった、急がないとオランからのお客様をお出迎えできなくなる!」
今来た道を振り返った。
「ここを戻ってゆけば、間違いなくエントランスホールには着く。でも…」
 スパへの入り口の反対側に、大きな窓があった。外には中庭の芝生が見える。
                                …続く
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◇お願い
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・もし、文字化けしている様な箇所を発見したら、お教え下さい。
 チェックはしているつもりなのですけれど…
・投稿作品を募集します。詳しいお問い合わせは、以下のメールフォームから
 お願いしますです。
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