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---◇ライトオタク同人主婦のぐうたら日記 「主婦と創作」◇-----
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--------------------------------------- 2003年06月21日号 ---
-------------------------------------------------- 通巻41号 --
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◇ご挨拶
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 初めましてのかたは、初めまして。
 そうでない方は、こんにちは、お待たせしました。
 前回発行号の発行日付をすっかり間違えていたうつけ銀凰恵です。

 はい、そうですね、06月17日号ではなく06月14日号ですね。
 お詫びして訂正致します。トホホ。
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◇本日の目次…
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 ◆連載小説…くまのサマ 小説「星眼の巫女」(2)
 ◆    …神光寺かをり 小説「舞殿の【女帝】」(4)
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◇連載小説 星眼の巫女 第二回 
                          作:くまの
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*1*
 こめかみを襲う鈍痛を払い落とすように、柴田実留(しばた みと
め)はゆるく頭を振った。湿気を吸った黒髪が頬に当たる。ごわつい
た感触に彼女は眉根を寄せるが、すぐさま思考を切り替えた。
 あの仔猫の風邪がうつったのかしら?
 自宅の自室で眠っているだろう白い綿毛ような仔猫を思う。やはり
登校前に拾ってあげてよかった、と実留の口許がゆるむ。
 プラットホームの端を叩く雨足は、徐々に強くなってきている。あ
のまま放置しておいたら、肺炎でも起こしてしまっただろう。
 でも、遅刻の言い訳には使えないわね……。
 駅近隣の小学校から八時半の予鈴が聞こえてきた。この時間帯はサ
ラリーマンやOLの通勤客が多い。制服姿は実留だけだ。近隣の高校
に通う生徒達は一つ前の快速電車でHRギリギリなので、先ほどきれ
いにはけてしまったのだ。
 ため息をつく実留の隣りで、OLがコンパクトを開きアイメイクの
チェックを始めた。その鏡の端に、ひどく奇妙な少女が映っているの
を彼女はなんとなしに見ていた。
 刻みつけた二重の下には、濡れたような暗緑色の瞳が輝いている。
形のいい唇、高い鼻梁、白いなめらかな頬はそばかすがアクセントと
なって、いっそう美しさを引き立てている。ただ、黒髪だけが不自然
に波うっていた。
 それが自分だと気がついたとき、実留はめまいがした。
 彼女は日本人の祖父と英国人の祖母を持つクウォーターだ。元の髪
色は陽に透けてきらめく淡い栗色なのだ。
 朝食の席で両親が妙な顔をしたわけだ、実留は苦笑いする。せっか
く校則を破ってまで染めたというのに、結果がこれだ。
「あ……ッ」
 今までにない激しい痛みに、思わず声が出た。
 前方のOLがいぶかしげにこちらを見やったが、声をかけるほどで
はないと判断したようだ。また、コンパクトに視線を戻す。
 実留は額に手をやった。やはり熱を持っているそこが震源地らしく、
心臓が脈打つ速度で鈍痛が全身にいきわたる。気のせいか、痛む間隔
が徐々に短くなってきている。
 これでは手足に力が入らない。支えにしていた雨傘がカタカタとホ
ームを鳴らす。
 しゃがみ込みそうになる前に案内アナウンスが流れ、快速電車がプ
ラットホームに入ってきた。ドアから吐き出された人の固まりは、実
留をホームの端へ端へと押し流していく。
 この快速電車を逃せば、また十分は待たなくてはならない。捨て猫
を拾い、一時帰宅した実留にその気力も時間もなかった。
 だが、無表情な人の流れは彼女の都合など構ってはくれない。前へ
進むどころか、人壁をすり抜けてきたサラリーマンの肩が当たり、実
留はたたらを踏んで階段前まで踊り出てしまう。
 かろうじて踏み止まった足が、濡れたホームですべり、そのまま階
段に吸い込まれるように落ちていく。手すりに伸ばした右手は、傘を
持っていたため反応が遅れ、空振りに終わった。
 去っていく電車の轟音と鋭い悲鳴が、鼓膜を刺激する。自分のもの
なのか、あるいは他人のものなのか。どちらにせよ、後は落下するだ
けだ。
 浮遊感の後の衝撃を実留は覚悟した。手足の骨折だけではすまない
だろう。固くまぶたを閉じた。
 ──と、温かく弾力性のある何かに、ぶつかるようにして実留の落
下は止まった。
 そっと瞳を開けば、それが男の胸だと分かった。足場の悪い階段の
途中で、軽くもない自分を受け止めたのだとわかるまで、さらに数秒
を要した。
 その男は造作もなく、実留を抱えたまま階段を降りていく。彼の耳
朶を飾るイヤリングが揺れて、シャラシャラと音曲を奏でる。間近に
ある整った横顔に、彼女はただ一つの賛辞しか思い浮かばなかった。
 なんて、きれいな男の人なの……。
 実留は男の碧眼も褐色の肌も、民族服から漂う異国的な香りもすべ
て美しい思った。
 男は抱き抱えていた実留を下ろすと、
「───────?」
 のぞき込むようにして話しかけてきた。夢心地で彼を眺めていた実
留は、そこで現実に引き戻される。耳慣れない言葉だ。困惑した実留
を見とって笑い、ゆっくりした英語で問うてきた。
 それでも、彼女に理解できるのは初めの三言だけ。真実、自分の安
否を気づかってくれていることが分かる程度だ。サンキューと、我な
がら情けない片言の英語で礼を述べる。
 それでは足りないような気がして、実留は頭の片隅で英単語を探し
たが、それより先に男は階段を上がりはじめていた。一つに結ばれた
艶やかな黒髪が背中で揺れていた。
「あの……せめて名前だけでも……」
 実留の声は、次々と駅を通り過ぎる電車の轟音にかき消されてしま
った。
* * *
 自宅に帰るなり、実留はリビングのソファーに倒れ込んだ。駅から
十数分の道のりで、今日一日の体力を使い切った感じがする。
 制服がしわになるのも、ほっそりした太ももがあらわになっても今
は気にならない。それをしかる母親も今日は外出している。
「……もう大丈夫よ」
 実留は半身を起すと、小首をかしげて見つめる仔猫を胸元に抱き寄
せる。
 薄汚れてはいるが、洗ったらきっと純白の毛並みだろう。こうして
見ると、捨てられたのが不思議なくらい愛らしい仔猫だ。
「あなたは、石榴みたいな瞳をしているのね」
 実留の鼻先にうるんだ赤い双眸があった。紅玉のようだといえば聞
こえはいいが、気味が悪いと思う人間もいるだろう。現に仔猫を初め
て見たとき、実留は一瞬、腰が引けてしまった。
 道端にうち捨てられた段ボールの前を行きつ戻りつして、最終的に
手を差しのべた彼女ですら、そうなのだ。
「うとまれて捨てられたのなら、私と同じね」
 骨の浮いた背中をなでてやると、ゴロゴロと嬉しそうに咽喉を鳴ら
す。
「アンナって呼んでいい? 後でお兄ちゃんに、ちゃんとしたのをつ
けてもらおうね」
 母親が帰ってくるまでの間に、少しでも心証をよくする必要がある。
まずは身体を洗ってやろうと思ったとき、全身の毛穴が開くようなお
ぞましい感覚が全身を駆け抜けた。
 虫の予感とでもいうのだろうか。胸元でまどろんでいるアンナを注
意深くクッションに移動させ、窓辺に近寄った。
 雨にけぶる庭先では、紫陽花が精いっぱい雨粒を受け止めている。
その奥、時期を過ぎた桜の樹の影にうごめく黒い影が一つ。それはま
たたく間に分裂して数を増やしていく。ぼんやり見入っていた実留だ
ったが、それらが人であり、得物を手にしているのを見とめて息を飲
む。
 うちの塀を越えて来たの? ナイフ?
 懐剣よりも刃渡りは長く、日本刀よりは短い。先のゆくほど幅があ
る刀は切れ味が良さそうだ。
 ……早く逃げなくちゃ。
 やっと、意識が正常に機能しはじめた実留が、アンナを抱えて階段
をかけ登ったのと、窓が破られたのはほぼ同時だった。自室に飛び込
むと、震える手でドアに鍵をかける。
「私ったら、バカだ」
 実留はきゅっと唇をかんだ。自ら退路を絶ってしまったことに、激
しい衝撃を受けていた。
 この部屋には電話がない。携帯電話もリビングの通学カバンの中に
あるため、警察に頼ることはできない。もし通報できたとして、この
状況をどう説明しろというのだろう。
「だから、部屋にも回線引いてって頼んだのにっ!」
 つぶやいた声は、涙で濡れていた。
 多数の粗暴な怒鳴り声と共に激しくドアが叩かれる。いや、蹴られ
ているのかもしれない。ドアのしなる音が鍵など時間稼ぎにもならな
いことを教えてくれる。
 絨毯上のアンナが実留を見上げ、ひと声鳴いた。何の迷いのない真
っ直ぐな信頼が、自分に寄せられている気がした。実留の心は決まっ
た。
 この部屋の窓からは、ガレージの屋根が見える。運が良ければ、家
の屋根からガレージ、ガレージから塀をつたって外に出られるかもし
れない。
 そんなこと、私にできるだろうか?
 迷いを胸にしまい、窓を開けた。強風に乗って雨が吹き込んでくる。
見慣れた青い瓦は濡れて光り、その上から降り注いだ雨水が川のよう
に流れていく。足許は予想以上に滑りそうだ。注意深く屋根に足を乗
せると、水を吸った靴下が急に重たくなった。
 アンナを抱いているため右手が使えない。実留は腰をかがめながら、
左手で瓦の端をつかみ、何とか屋根の端までたどり着く。
「どうしよう、誰か……誰か助けて」
 屋根からガレージまでの距離、わずかに一メートル足らず。段差は
ほとんどない。それが飛び越せない。アンナだけは、どうにか向こう
側に放ってやったが自分には無理だと思った。
 柴田家は住宅地にあるというのに、周囲の家からは人の気配が感じ
られない。平日の昼前は一家の主も子供達も出かけ、主婦は一段落つ
いているのだろう。一時、エアポケットに落ち込んだようになる時間
帯なのだ。当然、道路には車も人影もない。
「………………!」
 誰かに呼ばれたような気がして、実留は思わず振り返った。肩ごし
に黒い影の一つが、屋根をつたい歩くのが見えた。軽業師のように信
じられないほど華麗な足さばきだ。真っ直ぐ彼女に向かってきている。
 私は殺されるほど、誰かに恨まれるようなことをしたの?
「お願いだから、来ないで……」
 叫んだつもりだったが、平常でもか細い実留の声は咽喉にはりつい
て出てこない。
 もう顔の造作がわかるほど、身近に迫ってきている。褐色の肌をし
た外国人だ。
 一瞬、あの碧眼の外国人かと実留は思ったが、その思いはすぐに胸
中から消え去る。彼は実留の命の恩人だ。何より、彼の瞳は殺意では
なく、慈愛と気品に満ちた光を宿していた。
 すでに、男は目の前に来ている。ゆるゆるとむき身の剣を実留の胸
の高さまで持ってくる。一気に刺しつらぬくつもりなのだろう。一連
の動作が機械的で無駄がない。それが、いっそう真に迫っていて恐ろ
しい。
「いやっ来ないでッ! 死ぬのはイヤ!」
 実留の首が頑是無い子供のように振られる。
 誰か……――神様、助けてッ!
                            …続く
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◇連載小説「クレール光の伝説 番外編 舞殿の【女帝】」第4回
                       作:神光寺かをり
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作者注※
この物語はお姫様倶楽部発行のビジュアルノベルゲーム「お姫様舞踏
会オフラインスペシャル」の隠しシナリオをベースにした書き下ろし
小説です。
ゲームはプレイヤーキャラの一人称視点で展開しますが、この小説は
視点が三人称に変更されております。
なお、神光寺かをりのウェブ小説「クレール光の伝説」とは微妙に設
定が違う部分があります。(それ故「番外編」なのですが)
また、ゲームのシナリオとも微妙に違いが生じるかも知れません。
著作権はお姫様倶楽部と神光寺かをりが所有しております。
著作者の許可無く転載・複製なさらないでください。
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 さて。
 エル・クレールは、酷く陳腐だが「複雑な」という言い回しでしか
表現できない表情を二つ見ることとなった。
 一つ目は、グランドパレス執事長・ラムチョップのそれである。
 裏門の外に立つ二人連れの顔を見た瞬間の彼の顔は、まさしく複雑
であった。
 彼の表情の大半を占めていたのは、そこにいるはずのない人物を発
見した、という驚愕だ。
 しかしそれは、幽霊であるとか幻であるとかいう「いるはずのない」
を見た時の、恐怖と否定に満ちた驚愕ではない。
 例えれば、遠国に嫁いだ娘が前触れもなく目の前に現れた時の父親
の顔…驚きと不安と喜びの混じった…であった。
 その複雑な顔のまま白髪頭の執事長は、
「謁見室よりも私室にご案内した方が、ギネビア様はお喜びになると
存じますので」
と言い、二人を宮殿内に誘った。
 決して客人の目に触れることのない細い廊下を抜け、急な階段を上
り、たどり着いたのは、小さくて頑丈なドアの前だった。
 執事長の骨張った拳がドアに数度当たる音の後、そのドアの内から
声がした。
「何事ですか、ラムチョップ」
 宮殿の主は、靴音とノックで誰が来たのかを把握できるほど気の回
る人物なのだと言うことが、ブライトにもエル・クレールにも感じ取
れた。
「お客様をご案内致しました」
「…裏口から、ですか? 良いでしょう、お入りなさい」
 ラムチョップはドアに一礼して後、ノブを引いた。
 エル・クレールが二つ目の「複雑顔」を見たのは、そのしばらく後
のことである。
 しかしそれは、宰相姫とも呼ばれるギネビア=ラ・ユミレーヌの、
知的に整った顔立ちの上に現れたのではない。
 ギネビアは確かに驚いていた。驚いてはいたが、それは紛れもなく
「喜びに満ちた驚き」で、さほど複雑なものではなかった。
「来てくださるとは、正直なところ思っていませんでしたわ」
 そう言う彼女の口調は穏やかで冷静だった。が、駆け寄る足取りは
軽く早かった。ステップはさながら小娘のようであり、宰相姫には不
釣り合いで、少々はしたないものだった。
 彼女は真っ直ぐに訪問者達の元へ駆け寄り、結い上げたブルネット
の頭を胸に埋めた…エル・クレールの小さな胸に、である。
「ああ、本当に懐かしいこと。クレールさん、また少し背が伸びまし
たか? 初めてお逢いしたときはもっと華奢で、抱きしめたら折れて
しまいそうでしたのに。このように言っては失礼かも知れませんが…
しばらくお逢いしないうちに、ずいぶんと逞しくなられて」
 せき止められていた物が全部流れ出したといった勢いだ。突然のこ
とに驚いたエル・クレールは、助けを求めようと連れの方を見た。
 そう。そこに二つ目の複雑な顔があったのだ。
 ブライト=ソードマンは、拍子抜けと照れと少々の怒りと嫉妬と困
惑が不十分に撹拌された複雑な苦笑いで頬を痙攣させつつ、口をだら
しなく半開きにして、二人を見ていた。
 一瞬の茫然の後、ようやく彼は抱きつかれている相棒と抱きついて
いる知己の隙間…殆どないのだけれど…に強引に分け入り、
「いい加減にしろよ、このバカ姫どもが!」
二人を引き離した。
「ずいぶんな言いようですわね」
 ギネビアは乱暴ぶった振る舞いをする男の、遥か高くにある紅潮し
た頬を見上げ、小さく笑った。
 15も年上の相棒がとった子供じみた行動に呆れかえったエル・ク
レールは、
「ギネビア殿が抱きついてくださるのは自分の方だと思っていらした
のですね」
やはり小さく笑った。
 図星を突かれたブライトだが、流石に下手な弁解はしたところで無
意味と悟っているらしい。
「全くお前さんは直裁に過ぎる。もう少し遠回しに言え」
唇を鍵のようにねじ曲げると、発言主の手を掴んで、ドアへときびす
を返した。
「ほら、帰ぇるぞ」
「まだ用が済んでおりませんわよ」
 ギネビアの声は小さかった。しかし威厳と鋭さがあり、エル・クレ
ールはもちろん、ブライトをも振り向かないわけにゆかぬ心持ちにさ
せた。
「これから昼餐会を開きます。宵には舞踏会が始まりますわ」
 ギネビアは出席を促す言葉を口にする変わりに、微笑みを浮かべた。
                            …続く
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◇お願い
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・もし、文字化けしている様な箇所を発見したら、お教え下さい。
 チェックはしているつもりなのですけれど…
・投稿作品を募集します。詳しいお問い合わせは、以下のメール
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