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---◇ライトオタク同人主婦のぐうたら日記 「主婦と創作」◇-----
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--------------------------------------- 2003年01月25日号 ---
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◇ご挨拶
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初めましてのかたは、初めまして。
そうでない方は、こんにちは、お待たせしました。
ライトオタク歴20年・ダメ人間レベル５、文芸同人「主婦と創作」
主幹の銀凰恵（ぎんおう めぐみ）です。
さて、今日もギリギリと行ってみましょうか。
そうそう、下の方にある「最後に」の所、読んでちゃぶ台。
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◇本日の目次…
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◆コラム「書くと言うこと」…久しぶりだなぁこれ書くの。
◆連載小説「桃の木は残った」…TRPGリプレイ小説（再録連載）
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◇スチャラカこらむ「オタクという星の元で」…小ネタです。
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【てにをは】
１ 漢文の訓読字に補読しなければならない「助詞・助動詞・活用語
尾・接辞」などのこと。博士家点。
２ 助詞のこと。あるいは助詞・助動詞の用法のこと。
転じて、言葉づかいのこと。
３ 話の前後関係。話のつじつま。
ある人に、
「貴方の文章は『てにをは』の用法が間違っている」
旨ご注進したときに、
「『てにをは』ってなに？」
と聞き返されました。
もしかしたらご存じない方が多いのか(゜◇゜)ガーン…とショック
を受けたので、ここで取り上げてみようかと。
さて、「てにをは」ですが…現在では「１」の意味で使われること
は希で、主に「２」の意味で使われます。
日本語の基礎です。小学校の国語の時間です。そして日本語を複雑
で難しくて面白くて美しい言語にしている最大の要因です。
これってずっと以前に校正やら推敲のハナシをしたときにも書いた
ことですが、日本語って助詞の使い方一つでとんでもなく意味が違っ
てしまう厄介な言語なんですよね。
例えば…
１「僕は貴方を殴る」
２「僕が貴方を殴る」
３「僕と貴方が殴る」
４「僕を貴方は殴る」
ほら、一文字の助詞が違うだけで全部意味が違う物になったでしょ？
１と４は完全に逆の意味になるし、１と３は行動が違ってる。
（この場合、１は「僕」が犯人で「貴方」が被害者。３では「僕」と
「貴方」の共同正犯ですな）
微妙なのは１と２の違いですけど…結果と行動は同じですわね。
１は「僕」の意思として「貴方」を殴る感じ。
２は「貴方」を殴ろうとしている人物が複数人いるのだけれど、代
表して「僕」が殴る…あるいは、誰も「貴方」を殴らないかも知れな
いけれど「僕」には殴るつもりがある…って雰囲気がするのね。
たった一文字の用法で「微妙な雰囲気」を作り出せるから、日本語
ってすごいやね。
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◇投稿作品コーナー
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今回投稿作品無しです。あう。だれか投稿して。
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◇作品の投稿をお待ちしております…
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◇連載小説「桃の木は残った」…
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作者注※
この物語は光栄（現「コーエー」）刊「歴史パラダイス６巻」に掲載
された、ＴＲＰＧのリプレイ記事「角色扮演遊技・三國志秘話『桃の
木は残った』」を元に、銀凰恵が編集・脚色を施して作り出した長編
中華ファンタジーです。（銀凰恵はこのセッションにプレイヤー「祝
英台」役で参加致しました）
原著作権はファーイーストアミューズメントリサーチ社（F.E.A.R.）
及びたのあきら氏が有しています…多分（苦笑）。
なお、中華物という性質上「機種依存文字」に当たる漢字を使用す
る必要があるのですが、それでは文字化けしてしまうので、対策とし
てどうしても必要な場合は「読み仮名を【】で囲ったもの」を代替え
品として使用しています。
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十二 桃の木は残った（１）
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村長は首を縦には振らなかった。
当然の事だ。村を苦しめた賊の頭目を、村に、それも鎮守の桃園に
葬らせて欲しいなどと請われて、うなづく者などいる筈がない。
「張様ならば兎も角、あんな盗賊の墓など建てたら、桃聖君の神罰が
降ります」
村長は語気を荒げた。
「隊長をここに葬ったら、『陛下』はお怒りになられるだろうか」
真新しい土饅頭（どまんぢゅう）の前で、雷公が呟いた。
無論、『陛下』は今上帝を指すのではない。
「お怒りだろうさ」
伯羽が髭を撫でながら小声で答えた。
雷公は驚いて義兄の顔を見た。
彼は伯羽が自分の考えに同調してくれると思っていた。
「昭烈帝は、独孤紹と恵生の墓を並べてもお怒りになどならない」
と、言ってくれるものだと考えていたのだ。
雷公が眼を見開いて伯羽の横顔をみつめていると、義兄は、
「昭烈皇帝は義侠（ぎきょう）の徒を愛された。だからお怒りになら
れる筈だ。我々がここへ隊長を連れて来なかった事を」
と付け足した。
「ややこしい言い回しするなよ」
雷公は唇を尖らせた。
恵生の遺骸は桃園の奥まった所にある、若木の下に埋葬された。
しかし独孤紹の骸の方は、まだ野ざらしにされたままだった。
恵生の簡単な葬式が済むと、英台はふらふらと桃園の中をを彷徨っ
た。
ざんばらになった髪を風になびかせ、薄桃色の霞の中を漂う青白い
彼女の影は、背筋が凍る程美しかった。
そのあまりの儚さ故、彼女が園の中で一際古く一際美しい桃樹の太
い横枝に手を差し伸べるのを見た友人達は、肝を冷やして彼女の身体
を抱き締めた。
「早まるでない！」
伯羽が言った。
「ダメ、ダメ、ダメェ！」
鈴梅は泣き叫んだ。
「落ち着け！」
雷公は取り乱した。
「え？」
英台は瞳を見開いて彼らの顔を見回した。
「お前が後を追ったところで、恵生も隊長も喜びはせんぞ」
蒼い顔をした伯羽の言葉を聞いて、英台はぷっと吹き出した。
「みんな、何を心配しているの？」
雷公が彼女をじっと見て
「何をって…おあつらえ向きの横枝を見つけたンで、そこへ領巾（ひ
れ。女性が首の回りに着ける飾り布）を掛けて、そいつで首をくくろ
うと…」
と思った事を正直に言った。
「私が後追い心中をするような人間に見えますか？｣
英台は笑った。
気丈な笑みだった。
ただ、確かに気丈ではあったが、普段のような力強さが感じられな
かった。
そのため友人達はすぐには彼女の身体から離れられずにいる。
「私はただ、あの人のお墓に、桃の花を一枝供えたいと思っただけで
すよ」
英台がもう一度笑んで見せると、伯羽と雷公は渋々両手を解いた。
しかし彼らの心から不安が消え去った訳ではない。その証拠に、今
だ英台の腰にしがみ着いている鈴梅を引き剥そうとはしない。
「それじゃ、あいつのお墓の前で、自殺する気なのね！？」
鈴梅は英台の帯を掴み、わぁっと泣き出した。
英台は微笑みながら首を横に振った。
「私が死んでしまったら、あの人のお墓は奉る者がいなくなって、荒
れてしまうわ。…安心して、私は独りぼっちを恐がるような弱虫じゃ
ありません」
「…てコトは、お前、村に残るつもりなのか？」
ぐずる鈴梅の襟首を掴むと…そうされても彼女は手を放さなかった
のだが…雷公は聞いた。
英台の懐には恵生の髪が一房仕舞われていた。
数少ない彼の遺品の内、鉄笛を鈴梅へ、大刀を伯羽へ、外套を雷公
へと形見分けをすると、英台は義弟の髪を切り取ったのだ。
彼女がこのまま村に住み着くのなら、わざわざ形見を取る必要はな
いはずだ。
恵生の墓は村の中にあるのだ。いつでも「逢う」ことができる。
遺髪を胸にしまう英台を見て、伯羽と雷公は彼女も自分達と一緒に
旅立つのだと思ったのだ。
向かう先は北だと確信したのだ。
雷公が怪訝顔をしたのはその為だった。
続く…
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◇最後に…
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…どうしよう。
ほんとに「桃の木…」が終章に近づいてきた。
あと３．４回で「連載する物」がなくなってしまうよ！
そうなったら…しばらく旧刊かな。投稿もないし…。
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◇次号予告？…
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・次号は2月1日発行の予定です…
が、もしかすると遅れるかも知れません。
その時は笑って許して下さいませ。
・もし、文字化けしている様な箇所を発見したら、お教え下さい。
チェックはしているつもりなのですけれど…
・投稿作品を募集します。詳しいお問い合わせは、以下のメール
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小説の感想もお待ちしてますm(__)m
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